長崎県佐世保市を流れ江迎湾に注ぐ鹿町川南岸、標高70~80mの玄武岩台地上にある縄文時代晩期から弥生時代前期の墳墓が大野台支石墓群。原山支石墓群(南島原市/国の史跡)と並んで、国内最大級の規模を誇る支石墓群となっていて、国の史跡に指定されています。
陸との交流を物語る重要な遺跡
かつては80数基存在していたと推定されていますが、現存するのは71基(国の史跡に指定されるのは2地点46基)。
支石墓(しせきぼ)は、ドルメンとも呼ばれ(ドルは「卓」、メンは「石」を表すブルトン語)、世界各地で見られる巨石墓の一種。
石で支えられた墓ということで朝鮮半島で支石墓と名付けられたもの。
東アジアの支石墓は、紀元前1500年頃に遼東半島付近で発生し、遼東半島から中国東北部、さらに朝鮮半島西北部に分布しています(朝鮮半島に数万基あり、世界の支石墓の半数が朝鮮半島にあるといわれています)。
長崎県内では13ヶ所の支石墓群遺跡が確認されていますが、原山支石墓群と大野台支石墓群はその代表格です(大野台支石墓群は石棺墓、原山支石墓群は碁盤形と特徴は異なります)。
大野台支石墓群から出土した多くの土器や石器の中に、福岡地方で作られたと思われる銅矛(どうほこ=青銅製の武器)の一部も出土しており、弥生時代に北部九州との交流があったことがうかがえます。
また支石墓は、縄文時代から弥生時代に移行する時期における大陸との交流を物語る重要な遺跡です。
大野台支石墓群 | |
名称 | 大野台支石墓群/おおのだいしせきぼぐん |
所在地 | 長崎県佐世保市鹿町町深江634 |
関連HP | 佐世保市博物館島瀬美術センター公式ホームページ |
ドライブで | 西九州自動車道佐々ICから約12km |
問い合わせ | 企画部島瀬美術センター TEL:0956-22-7213/FAX:0956-22-7226 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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