岡山県岡山市北区、岡山後楽園外苑に建つミュージアムが岡山県立博物館。吉備国(きびのくに)と呼ばれていた古代から、近世にいたるまでの文化財など、およそ1万点を収蔵展示。県政100年の記念事業として昭和46年に開館。吉備国・岡山県の歴史を知る上では欠かせない博物館となっています。現在、改修工事中。
岡山県の古代からの歴史を紹介
展示室は古代、岡山の仏像・中世の商品流通・小早川秀秋-関ヶ原の戦い後の岡山-、絵馬の世界、神に捧げられた刀剣・備前焼の名品と、大きく4つに分かれ、国の重要文化財に指定された弥生時代の特殊器台(総社市宮山遺跡出土/国の重要文化財)や突線流水文銅鐸(高塚遺跡出土/国の重要文化財)、太刀銘長光、太刀銘則宗(ともに国の重要文化財)など、内容はバラエティに富んでいます。
とくに備前・備中の名刀を展示するコーナーは必見。
赤韋威鎧兜・大袖付(あかかわおどしよろいかぶとおおそでつき)は、備中赤木家に伝来した、平安時代後期にさかのぼる鎧で、国宝です。
特殊器台は、弥生時代後期後葉(2世紀)に生まれた筒型の土器。
円筒埴輪(および朝顔形埴輪)のルーツとなるもので、吉備国、大和国の弥生時代後期後葉の盛土した首長墓(墳丘墓)からしか出土していません。
収蔵される宮山墳墓群出土の特殊器台は、宮山型(終末型)と呼ばれますが、吉備1遺跡、大和(奈良県)4遺跡から出土しています。
とくに注目は、卑弥呼の墓ともいわれる箸墓古墳(はしはかこふん/3世紀後半)から宮山型特殊器台が出土している点で、古代の吉備の首長と、ヤマト王権との密接なつながりを意味する土器となっているのです。
岡山県立博物館の近隣には、岡山県立美術館、岡山市立オリエント美術館、夢二郷土美術館本館、林原美術館と、岡山の歴史や文化、美術を展観するミュージアムが複数集まり、一帯は「岡山カルチャーゾーン」と呼ばれています。
岡山県立博物館 | |
名称 | 岡山県立博物館/おかやまけんりつはくぶつかん |
所在地 | 岡山県岡山市北区後楽園1-5 |
関連HP | 岡山県立博物館公式ホームページ |
電車・バスで | JR岡山駅から徒歩20分。または、JR岡山駅から岡山電気軌道(路面電車)で5分、城下駅下車、徒歩10分 |
ドライブで | 山陽自動車道岡山ICから約8.5km |
駐車場 | 後楽園駐車場(250台/有料)など周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 岡山県立博物館 TEL:086-272-1149/FAX:086-272-1150 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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