岡山県倉敷市下津井、現存する廻船問屋を往時に近いかたちで復元し、下津井を訪れる人のビジターセンターにしたのが「むかし下津井回船問屋」。建物は、江戸時代に金融業と倉庫業を営んでいた荻野家の分家の西荻野家の住宅で、明治初期に廻船問屋高松屋(中西家)が取得したもの。
北前船で繁栄した下津井の歴史を学ぶ
備前岡山藩の領有した下津井は、風待ち、潮待ちに最適な天然の良港で、江戸時代には北前船の寄港地として繁栄しました。
岡山藩では、江戸時代に干拓が進み、塩害に強い綿花が栽培されるようになりました。
そのため、蝦夷地(北海道)の鰊粕(にしんかす=油を取った後のニシンを原料にした肥料)のいち大消費地になっていたのです。
帰り荷としては、塩と綿を積み込み、もっとも繁栄したときには24軒もの廻船問屋が軒を連ねていました。
むかし下津井回船問屋は、そうした廻船問屋の一軒で、母屋1階は店の間や台所を再現し、2階には北前船ゆかりの品々やかつて下津井で使っていた生活用品、商売道具を展示しています。
北前船など往時の資料が展示される他、売店、食事処を併設。
下津井は北前船の寄港でけでなく、讃岐の金毘羅大権現に参詣する金毘羅参りの発着地としても賑わいました。
2kmにわたって旧道沿いに往時の家並みが残されています。
むかし下津井回船問屋、下津井町並み保存地区、下津井節などは日本遺産「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間 ~北前船寄港地・船主集落~」の構成資産にもなっています。
名称 | むかし下津井回船問屋/むかししもついかいせんどんや |
所在地 | 岡山県倉敷市下津井1-7-23 |
関連HP | むかし下津井回船問屋公式ホームページ |
電車・バスで | JR児島駅から下電バス下津井行きで20分、下津井下車、すぐ |
ドライブで | 瀬戸中央自動車道児島ICをから約4.5km |
駐車場 | 15台 無料 |
問い合わせ | TEL:086-479-7890/FAX:086-479-7819 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag