岡山県岡山市のご当地グルメ、「デミカツ丼」の元祖の店が味司野村(あじつかさのむら)。野村食堂として昭和6年に創業した老舗で、初代・野村佐一郎さんは東京・帝国ホテルの料理人からデミグラスソースの製法を取得。当時珍しかった西洋式ソースを「白米と合わせたい」と試行錯誤して考案したもの。
岡山名物「デミカツ丼」のルーツの店
今では岡山でカツ丼といえば、「デミカツ丼」。
ご飯の上に茹でキャベツ、ドミグラスソース(デミグラスソース/demi-glace)、トンカツ、5粒のグリーンピースをのせたもの。
味司野村では、創業当初のまま、「ドミグラスソースカツ丼」と呼んでします。
「お父さんも食べた、お母さんも食べた、野村のカツ丼」という路面電車(岡山電気軌道)のCM(車内放送)でも放送され、岡山では有名な店。
米は岡山名産の朝日米など地元産の食材にもこだわっています。
茹でキャベツを使うのは、初代・野村佐一郎さんが「生のキャベツは合わない」と考えたから。
昭和6年の創業以来、代が変わるごとに数年かけてシェフに引き継がれるというまさに一子相伝に近いレシピだそうで、女将・野村好子さんですら、「私もそのレシピは知らないんですよ」とのこと。
今は、4代目で息子・野村大希さんが秘伝の味を守っています。
カツは、ロースカツ、ひれカツから選ぶことができ、「ドミグラスソースカツ丼」だけでなく一般的な「玉子とじカツ丼」もあるので、両方を味比べすることも可能。
2つで大盛りになる「子膳」や2つで並盛りになる「孫膳」なども用意されています。
ちなみに、現在、岡山市内の50軒以上の店舗がデミカツ丼(ドミグラスソースカツ丼と呼ぶのは味司野村のみ)を提供。
岡山市の中心部では「デミカツ丼」を提供するラーメン店が多く、ラーメンと「デミカツ丼」のセットメニューとしても定着しています。
ただし、それぞれの店でソースのベースは大きく異なり、デミグラス的でないものもあります。
味司野村 | |
名称 | 味司野村/あじつかさのむら |
場所 | 岡山県岡山市北区平和町1-10 |
電車・バスで | JR岡山駅から徒歩10分 |
ドライブで | 山陽自動車道岡山ICから約8km |
駐車場 | なし/周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 味司野村 TEL:086-222-2234 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag