岡山県真庭市上中津井にある古墳が、大谷1号墳(おおやいちごうふん)。墳丘周囲に3段の外護列石、さらに墳丘前面には2段の石列が巡らされた石積みが5段となった方墳で、あたかもピラミッドのような異色の雰囲気。大谷・定古墳群(おおや・さだこふんぐん)の1基で、国の史跡に指定されています。
真庭市にある特異な階段ピラミッド状の古墳
大谷・定古墳群は方墳6基で構成され、いずれもピラミッド構造の外護列石を有しています。
大谷1号墳の規模は東西で12.9m、南北で22.7m、高さは1段目から墳頂まで7.3m、埋葬施設は両袖式横穴式石室を備えています。
古墳群では最後となる7世紀後半(古墳時代終末期)の築造で、出土した金銅装環頭大刀は岡山県の重要文化財に指定。
被葬者は定かでありませんが、年代的に、朝廷から派遣され、吉備大宰(きびたいさい)として吉備国を統治し、天武天皇8年(679年)に吉備で没した石川王(いしかわのおおきみ)の墳墓ではないかとする説もあります。
特異な階段ピラミッド状の古墳としては、奈良県明日香村の都塚古墳が知られていますが、都塚古墳の100年余り後に築かれた大谷1号墳とは5段築成という点でも非常に似ています(ただし斜面にあり、後側には階段状の構造がないので、都塚古墳のように、全面が階段状の造りとは異なります)。
岡山県内の古墳時代後期の大型首長墓はいずれも南部に位置しますが、7世紀後半(古墳時代終末期)になると北部にこうした墳丘が築かれ、吉備地域全体が関わる権力の変遷を窺わることから、一帯の6基が国の史跡になっています。
大谷1号墳 | |
名称 | 大谷1号墳/おおやいちごうふん |
所在地 | 岡山県真庭市上中津井 |
関連HP | 真庭観光局公式ホームページ |
ドライブで | 中国自動車道北房ICから約6km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 真庭市北房振興局 TEL:0866-52-2111 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag