岡山県高梁市成羽町吹屋、弁柄(べんがら)と銅(あかがね)の生産で繁栄した鉱山町・吹屋にあるレトロな学校建築が、旧吹屋小学校。平成24年まで、現役最古の木造校舎として使用されていた小学校(岡山県の重要文化財に指定)で、改修され、令和4年4月21日に公開されています。
日本遺産「ジャパンレッド」発祥の地の構成資産
吉岡銅山と弁柄の生産での繁栄を背景に、明治33年に木造平屋建ての東西校舎(工事費は3700円で東西に2教室を配置)、続いて明治42年に木造2階建ての本館が完成した吹屋小学校(建築時は吹屋尋常高等小学校)。
本館を中央に東西校舎が左右対称に配置され、大正15年に本館の玄関ポーチが新設されています。
旧遷喬尋常小学校(きゅうせんきょうじんじょうしょうがっこう/真庭市、 国の重要文化財)、閑谷学校資料館(備前市、国の登録有形文化財)、旧旭東幼稚園園舎(八角園舎/岡山市、国の重要文化財)を設計した岡山県工師・江川三郎八(えがわさぶろうはち)が関わった擬洋風建築です。
江川三郎八は、故郷の福島県と赴任先の岡山県で建築技師として、学校、警察署、銀行などの擬洋風建築を主に、多くの建築設計に携わり、とくに岡山県では「江川式議洋風建築」と呼ばれ、岡山県の建築デザインを特徴付けるまでになっています。
平成24年3月までは高梁市立吹屋小学校として使われていましたが、児童数減少により廃校に。
平成27年から全面解体して地盤補強、建物の構造補強が行なわれ、令和4年に公開されています。
一帯は高梁市吹屋伝統的建造物群保存地区(吹屋ふるさと村)に指定され、江戸時代後期築の商家「旧片山家住宅」(国の重要文化財)、明治12年築の商家を再生した「吹屋ふるさと村郷土館」、明治中期頃の建築でかつての吹屋町役場「吹屋資料館 」などがあります。
日本遺産「『ジャパンレッド』発祥の地-弁柄と銅の町・備中吹屋-」の構成資産にもなっています。
旧吹屋小学校 | |
名称 | 旧吹屋小学校/きゅうふきやしょうがっこう |
所在地 | 岡山県高梁市成羽町吹屋1290-1 |
関連HP | 高梁市日本遺産推進協議会公式ホームページ |
電車・バスで | JR備中高梁駅から備北バス吹屋方面行きで1時間、吹屋下車 |
ドライブで | 岡山自動車道賀陽ICから約33km |
駐車場 | 下町観光駐車場(無料)を利用 |
問い合わせ | 旧吹屋小学校 TEL:0866-29-2811/FAX:0866-29-2812 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag