仲姫命陵古墳(仲津山古墳)

仲姫命陵古墳(仲津山古墳)

大阪府の羽曳野市と藤井寺市にまたがる古市古墳群のうち、日本第2の巨大な古墳、誉田御廟山古墳(応神天皇陵)に次いで大きい墳丘長290m、日本9位の古墳が仲姫命陵古墳(なかつひめのみことりょうこふん=仲津山古墳)。藤井寺市内にある古墳としては最大の前方後円墳で、宮内庁は応神天皇の皇后・仲姫命の陵墓に治定しています。

応神天皇の皇后・仲姫命の陵墓と治定されますが、それより古い大王陵とも

仲姫命陵古墳(仲津山古墳)
内濠は空濠になっています

古市古墳群では、20基が国の史跡に指定され、27基(重複含む)が宮内庁により天皇陵(8基)・皇后陵(2基)・皇族墓(1基)・陵墓参考地(1基)・陵墓陪冢(15基)に治定されていますが、仲姫命陵古墳(仲津山古墳)は皇后陵のひとつ。
4世紀末〜5世紀初頭の築造で、築造にあたっては谷を埋めたり、土を盛るなど、大規模な土木工事が行なわれたことがわかっています。
古墳の形態などから応神天皇よりも古い4世紀後半頃とも推測され、応神天皇の皇后・仲姫命の陵墓ではなく、ヤマト王権の大王の墓ということになります。

墳丘は三段築成で、発掘調査では円筒埴輪と葺石が発見されています。
くびれ部の両側には、祭祀が行なわれたであろう造り出し部分があり、後円部側には陪塚と考られる鍋塚古墳が残されています。

周濠は空濠に近い状態ですが、墳丘は宮内庁の管理で立ち入りが禁止。
拝所が用意されています。

仲姫命陵古墳(仲津山古墳)
国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成
仲姫命陵古墳(仲津山古墳)
名称仲姫命陵古墳(仲津山古墳)/なかつひめのみことりょうこふん(なかつやまこふん)
所在地大阪府藤井寺市沢田4丁目
関連HP藤井寺市公式ホームページ
電車・バスで近鉄土師ノ里駅から徒歩5分
ドライブで西名阪自動車道藤井寺ICから約2km
駐車場なし/周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ藤井寺市教育委員会事務局文化財保護課 TEL:072-939-1419
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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