慈眼寺(秩父三十四所観音霊場・札所13番)

慈眼寺(秩父三十四所観音霊場・札所13番)

埼玉県秩父市、秩父鉄道秩父本線・御花畑駅近くにある曹洞宗の寺が、慈眼寺(秩父三十四所観音霊場・札所13番)。本尊は聖観世音菩薩、観音堂の内陣には「あめ薬飾」と呼ばれる薬師如来像が祀られて、目にご利益があるといわれています。

薬師瑠璃光如来を祀る「め」の寺として知られる

慈眼寺(秩父三十四所観音霊場・札所13番)

現存する本堂は、明治11年の秩父大火で焼失後、明治34年の再建で、札所1番・四萬部寺の本堂を模しています。
本尊は、開運厄除、無病息災の聖観世音菩薩。
山門をくぐった右手の六角灯篭型経蔵には、一切経1630巻が納められた輪蔵があり、これを礼拝しながら7回転させると一切経(いっさいきょう=仏教の全経典)をすべて読んだのと同じ功徳(くどく)にあずかれるのだとか。

観音堂の内陣には、「あめ薬飾」と呼ばれ親しまれる薬師如来像が祀られ、眼病に霊験あらたかとも、諸願成就の「芽が出る」ともいわれ、信仰されています。

1月8日の『初薬師』(薬師粥、甘酒のふるまい)、7月8日の『あめ薬師縁日』は大いに賑わいます。
7月8日のあめ薬師縁日』には「め」と書いた絵馬が奉納され、 境内、門前の通称「聖人通り」に露店が並びます。
かつては水飴に黒ゴマをまぶして煮詰めた 「ぶっかき飴」も売られましたが、近年は「薬師のあめ」が販売されています。
あめ薬師』の名は、ぶっかき飴を商うことに由来するとも、梅雨でよく雨に見舞われることからともいわれますが定かでありません。

毎月8日の月例祭では、祈祷の受付も。

境内には秩父札所連合会の事務所があり、巡拝者の窓口にもなっていて、納経所では札所巡りで必要な道具一式を揃えることが可能。
授与品もキャッシュレス化が進んでいます(お遍路グッズ、御朱印もPayPayでの支払いが可能)。

YouTubeの『秩父札所十三番慈眼寺チャンネル』では、常時、オンラインで参拝することができるほか、例大祭や月例祭は生配信を実施。

広重・豊国作 『観音霊験記 秩父順礼』第十三旗下山慈眼寺 火災の利益

広重・豊国作 『観音霊験記 秩父順礼』第十三旗下山慈眼寺 火災の利益

「殿堂」と呼ばれる大きな伽藍だった慈眼寺。
『観音霊験記』には、日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征の際、御旗を建てた場所で(そのため旗の下と呼ばれるように)、江戸時代には、慈眼寺の門前に住んでいた高野氏の娘が、江戸に嫁いだ際、明暦の大火に遭遇しますが、観音菩薩の助けで九死に一生を得たという話などが記されています。
絵は、空中を舞う曼荼羅華(まんだらげ)、一輪の蓮を手に持ち舞い降りる観音菩薩と、風に吹き飛ばされそうになる信者(高野の娘)。
『観音霊験記』に描かれるご利益は、眼病治癒ではなく、火防(ひぶせ)、災難除けです。

秩父三十四所観音霊場 霊場間の距離・時間

12番札所・野坂寺(埼玉県秩父市野坂2-12-25)— (1.3km/徒歩20分) —13番札所・慈眼寺(埼玉県秩父市東町26-7)— (0.5km/徒歩10分) — 14番札所・今宮坊(埼玉県秩父市中町25-12)

慈眼寺(秩父三十四所観音霊場・札所13番)
名称 慈眼寺(秩父三十四所観音霊場・札所13番)/じがんじ
所在地 埼玉県秩父市東町26-7
関連HP 慈眼寺公式ホームページ
電車・バスで 秩父鉄道御花畑駅から徒歩2分。西武秩父駅から徒歩5分
問い合わせ 慈眼寺 TEL:0494-23-6813
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
野坂寺(秩父三十四所観音霊場・札所12番)

野坂寺(秩父三十四所観音霊場・札所12番)

埼玉県秩父市にある臨済宗南禅寺派の寺が、野坂寺。秩父三十四所観音霊場・札所12番で、聖観世音菩薩が本尊です。緩い上り坂の150mほどの参道の奥に美しい山門があり、手入れされた境内には四季の花が咲きます。本尊の聖観世音菩薩立像は、像高156c

 

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