取材班が選んだ日本一の花見スポットは、弘前城・弘前公園!

全国各地にお花見スポットは数あります。
平成2年に建設省、運輸省、環境庁、林野庁、全国知事会、財団法人・花と緑の博覧会協会の後援によって、財団法人・日本さくらの会創立25周年記念に「日本さくら名所100選」が選定されています。
名だたる名所がズラリと並んでいますが、ニッポン旅マガジン取材班は、「ここぞ日本一!」を文句なしに選ぶことができます。
その理由は、まあじっくりと先を読んで下さいな。


 

理由1 リンゴ栽培の手法を桜に生かしている

毎年2月下旬から弘前市公園緑地課職員や作業員など約30人を動員して始まった弘前城・弘前公園桜の剪定(せんてい)作業が実施されます。
『弘前さくらまつり』で桜を美しく咲かせるための重要な作業なのです。

「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」といわれ、桜の枝は切ってはいけないものとされてきました。
とくにソメイヨシノは園芸品種で、DNAが1種類(クローン)。
つまりは病気に弱く、枝を払うとその切り口から雑菌が入って樹勢を弱める原因いうわけです。
ところが、昭和35年頃の初春のある日のこと。
りんご農家を営む人が多かった弘前城の桜の管理人たちは、弱った桜の古木をりんごの木の剪定法を用いてバッサリ!
こっちもバッサリ、あっちもバッサリ。
「りんごも桜も一緒」という発想と、バラ科の木なら任せておけという気概と信念もあったのでしょう。

その年の春にはバッサリと枝打ちした木ほど樹勢を回復し、見事な花を咲かせたではありませんか!

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剪定、施肥、薬剤散布(リンゴ栽培3原則)×桜=「弘前方式」

最近でこの「弘前方式」に加えて、根の病気に対する積極的な外科手術、幹から伸びる不定根の保護、土壌改良も行なって、まさに盤石(ばんじゃく)。
「生きた枝でも大胆に剪定し、花芽の多い若い枝を伸ばすのが弘前方式」
とは、ベテラン「桜守」の小林勝さん(弘前市公園緑地課参事)の解説です。
枝を切ったところから病気が入らないように、切り口に「墨汁」を塗るなどりんご農家の技も生かされています。

今年も3月末までの間、公園内の52種2600本すべてでこのバッサバッサが行なわれました。
しかも切り落とした枝は毎年、弘前公園内「緑の相談所」にて無料配布。
「桜の持つパワーでちゃんと花を咲かせます」。

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理由2 老木・巨木がが多い

「桜は、老木こそ美しい」がベテラン「桜守」の小林勝さんの信念です。
弘前公園の桜には実に「老木」が多い。そのほとんどが樹齢60年以上。100年を越える樹も少なくありません。
弘前城の桜は、津軽藩士が1715(正徳5)年、カスミザクラなど25本の苗木を京から持ち込み城内に植えたのが始まり。
明治維新の廃城後、弘前城も荒れ果て、桜も心ない人の盗掘などにあいました。

それに心を痛めた元藩士を中心に1000本ものソメイヨシノが植えられたのが、明治15年。
その時植えられたソメイヨシノが二の丸与力番所~東内門の間に現在も見事に花を咲かせていますが、
これが、日本最古のソメイヨシノ!
「はっきり言って、100年なんて、まだまだ若造ですから」と小林勝さんはキッパリ。

とはいうものの、一般的にソメイヨシノは60年もたてば樹勢は衰え、大正時代に植えられた木でも老樹として扱われる。
都市部では樹齢80年なんてソメイヨシノはめったにお目にかかれない。

バッサリ切ることと、もう一つの技、「芯止め」(しんどめ)によって、弘前公園のソメイヨシノは長寿で健康!
この「芯止め」もりんごの栽培方法のひとつ。
上へ伸びようとする一番の幹を切り止めてしまう方法。
「りんごの栽培じゃ、ごく当たり前の方法」なんだとか。
「樹高が高くなってしまうと、収穫するのが大変でしょ。だから上には伸ばさす、横に伸ばす」のだという。

幹を横に伸ばすことで、樹幹の内部へ日光もよく当たるようになり、花芽が増えるのだか。

見事な老木が多い×花が多い=弘前公園の桜

という図式が成り立つのです。

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理由3 お花見のトリを飾る!

過去12年間の満開の期間をチェックしてみましょう。
ソメイヨシノの満開は平均3日間続き、その後3日間は花吹雪と花筏を観賞できます。

平成29年=4月28日頃(満開予想日)
平成28年=4月23日~26日
平成27年=4月23日~26日
平成26年=4月27日~30日
平成25年=5月7日~10日
平成24年=5月1日~2日
平成23年=5月2日~6日
平成22年=5月3日~5日
平成21年=4月22日~27日
平成20年=4月21日~24日
平成19年=4月30日~5月3日
平成18年=5月5日~7日
平成17年=5月2日~3日

ご覧のように、ちょっとズレた年もありますが、見頃はゴールデンウィークに集中
つまりは、旅行のスケジュールを立てやすいのです。
ソメイヨシノは、北海道の道南にもありますが、弘前公園ほど見事なものはありません。
つまりは日本列島の花見のトリを飾るのが弘前公園というわけです。
加えていえば弘前公園では夜桜見物も大正5年にスタート。
夜桜見物にもなんと! 100年の歴史があるのです。

現存する弘前城の天守は、1811(文化8)年に竣工。現存する最北の天守となっています。
実はその天守、平成27年夏から改修工事が始まります。
天守を大胆にも引っ越しして、土台の石垣から修理するという大規模な計画。
天守を曳家で移動させ、平成28年から工事に取りかかるのです。

というわけで、

桜と天守という構図は当面は見納め

となるのです。

「平成27年の弘前さくらまつりまでは、天守を現在の位置で見ることができます。さくらまつり終了後、天守を閉館して曳屋工事の準備に入ります」
(弘前観光コンベンション協会)

で、天守はいつ元の場所に戻るかといえば、
「平成33年頃の見込み。石垣解体修理工事の完了は平成38年頃になる見込み」
つまりは、今年の花見を見逃すと、大変なことに。

おわかりいただけたかな?

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日本最古のソメイヨシノ

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