比叡山延暦寺・大講堂

ユネスコ世界文化遺産に登録された比叡山延暦寺の中心、東塔(とうどう)地区にある大講堂は学問研究のために論議する道場で、5年ごとに行なわれる『法華大会』は天台宗の僧侶になるための登竜門ともなっています。現在の大講堂は山麓の坂本にあった東照宮の讃仏堂を移築したもので、国の重要文化財。

大講堂はかつて坂本にあった東照宮の本地堂

平安時代の初め、最澄入寂後間もない828(天長5)年に創建されたという大講堂。

1571(元亀2)年9月12日の織田信長の比叡山焼討ちの際にも消失するなど、度重なる火災で何度も焼失しています。
1630(寛永7)年の大風で倒壊後、天海僧正の助言で、徳川家光は、根本中堂・大講堂・文殊楼の造営を命じ、1642(寛永19)年に完成。
家光再建の桁行9間(33.6m)、梁間6間(22.7m)、軒高23.3m、裳階つき建築の大講堂は、残念ながら昭和31年、放火による火災で焼失(大講堂安置の多くの貴重な仏像も焼失)しています。

現在の建物は、昭和39年に山麓坂本の讃仏堂(旧東照宮本地堂)を移築したもので、国の重要文化財。
現在の比叡山高等学校テニスコートの地にあった、坂本東照宮の本地堂で、徳川家光が天海僧正に命じて1634(寛永11)年に建立したもの。
勅会遷宮には、天海大僧正が導師となり、比叡山の諸門主がことごとく集まって法会が行なわれたとか。
明治初年の神仏分離・廃仏毀釈の際に東照宮は日吉大社(日吉東照宮)に、本地堂は名を讃仏堂と改めて延暦寺に移管されました。

内部はすべて床を張り、入口から3間を外陣、その奥を内陣としています。
本尊は大日如来で、その左右には、日蓮、道元、栄西、円珍、法然、親鸞、良忍、真盛、一遍という比叡山で修行した各宗派の宗祖の木像が祀られています。
高僧の像は、関係各宗派から寄進されたもの。
また、外陣には釈迦を始めとして仏教・天台宗ゆかりの高僧の肖像画がかけられています。

比叡山延暦寺・大講堂
名称 比叡山延暦寺・大講堂/ひえいざんえんりゃくじ・だいこうどう
所在地 滋賀県大津市坂本本町4220
関連HP 比叡山延暦寺公式ホームページ
電車・バスで JR比叡山坂本駅、または京阪石山坂本線坂本駅から比叡山坂本ケーブルで11分、延暦寺駅下車
ドライブで 名神高速道路京都東ICから約17km
駐車場 延暦寺東塔駐車場(270台/無料)
問い合わせ 比叡山延暦寺 TEL:077-578-0001/FAX:077-578-0678
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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