三井寺・弁慶の引摺り鐘

三井寺(園城寺)に残される弁慶の引摺り鐘は奈良時代の梵鐘で、国の重要文化財。寺伝によれば、俵藤太秀郷が三上山のムカデ退治のお礼に琵琶湖の竜神から譲り受け、それを三井寺に寄進したと伝えられています。

弁慶伝説を残す奈良時代の梵鐘

比叡山と三井寺の対立が続いていた時代に、弁慶が三井寺から鐘を奪って比叡山へ引きずり上げたといわれることがその名の由来。
鐘は関西弁で帰りたいという意味の「イノー」と響き、弁慶が怒って谷底に投げたという伝説も残されています。
鐘にはこの時の引きずったという跡が確認できるとか。
実は、文永年間(1264年〜1274年)にこの鐘が比叡山延暦寺に持ち去られていたとの記録があるので、鐘の損傷は山寺両門の抗争の名残と推測できます。
弁慶が比叡山の僧だったという伝承から(弁慶はその生い立ちだけでなく、実在したのかも定かでありません)、弁慶の引摺り伝説が生まれたのでしょう。
いずれにせよ、伝説の背景には三井寺と延暦寺との対立があったのです。

そんな伝説の鐘も、現在は撞かれることもなく金堂西方の霊鐘堂に奉安されています。

三井寺・弁慶の引摺り鐘
名称三井寺・弁慶の引摺り鐘/みいでら・べんけいのひきずりがね
所在地滋賀県大津市園城寺町246
関連HP三井寺公式ホームページ
電車・バスで京阪石山坂本線三井寺駅から徒歩12分
ドライブで名神高速道路大津ICから約3.5km
駐車場園城寺駐車場(350台/有料)
問い合わせ三井寺(園城寺) TEL:077-522-2238
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三井寺

天台寺門宗の総本山で、長等山中腹に広大な敷地を有する名刹、三井寺(みいでら)。正式名は長等山園城寺(ながらさんおんじょうじ)といい、近江八景の一つ「三井の晩鐘」でも有名。奈良時代、壬申の乱に敗れた大友皇子の霊を弔うために創建された古刹で、大

 

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