百瀬川隧道

百瀬川隧道

滋賀県高島市にある百瀬川扇状地(ももせがわせんじょうち)は、扇状地と天井川の典型的な場所として有名。琵琶湖に流れる一級河川・百瀬川は、急流のために上流の谷が削られ、川が運ぶ砂礫は年間3万トンとも。この百瀬川を横切るのが滋賀県道287号(小荒路牧野沢線)で、百瀬川隧道で川の下をくぐっています。

百瀬川隧道は、大正14年に完成した歴史あるトンネル

百瀬川隧道

百瀬川の堤防の全破壊が、大正5年〜10年までの6年間で12回もあったという記録は、砂礫の堆積で川床が高くなっていることの証。
実際、現在では扇状地の中央部分では80mほども堆積しているのです。

明治35年に長さ6間(11m)、幅1.3間(2.3m)の木造橋が架橋されましたが、川の上への上り下りが荷車などでは大変ということで、川の下をくぐる隧道の建設が熱望されました。

そのため、大正14年に百瀬川隧道という全長36mのトンネルを建設、現在もそのまま滋賀県道が287号(小荒路牧野沢線)となって、川の下をくぐっているのです。

平成6年3月に老朽化のためアーチ部の補修を実施。
高さ3.3mの自動車用のトンネルの横にはちゃんと歩行者用トンネル(昭和48年建設)も別に用意されています。

ちなみに、滋賀県では東海道と天井川の立体交差とまなる明治17年建設の大沙川隧道(おおすながわずいどう)、明治19年建設のの由良谷川隧道(ゆらたにがわずいどう)が有名です(ともに湖南市)。
大沙川隧道、由良谷川隧道は近代土木遺産のAランク(国の重要文化財レベル)、百瀬川隧道はBランクに認定。

明治大学文学部の大学入試にも登場した天井川

百瀬川隧道

「いく度か堤あふれし/百瀬川治めし人の/たゆまざるいさおし学び」は高島市立マキノ中学校の校歌。
百瀬川の扇状地の歴史はまさに治水の歴史でもあるのですが、大泉洋の出世作となった『水曜どうでしょう』(HTB)のロケ地となって以降大いに注目されています。

平成16年には明治大学文学部の試験問題に採用され、国土地理院の大正9年発行、平成12年発行の地形図を比較し、「大正9年の地図では道路が天井川の上を通るが、平成12年の地図では天井川の下をトンネルで通る」という回答をもたらす設問も設けられています。

マキノ高原や、マキノ農業公園ピックランドへは、この県道を利用するので、有名なメタセコイア並木とのハシゴも楽しめます。

百瀬川隧道 DATA

名称 百瀬川隧道/ももせがわずいどう
所在地 滋賀県高島市マキノ町沢
関連HP 高島市公式ホームページ
ドライブで 北陸自動車道木之本ICから約22km。湖西道路真野ICから約44km
駐車場 なし
問い合わせ 高島市文化財課 TEL:0740-25-8000
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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