出雲玉作史跡公園

『出雲国風土記』にもその効能がうたわれる古湯、玉造温泉(たまつくりおんせん)の東に広がる宮垣地区の丘陵地に造られた2.8haの史跡公園が出雲玉作史跡公園。一帯は古代に地名の由来となった勾玉(まがたま)や管玉(くだたま)などの玉作りが盛んに行なわれた場所です。

古代に日本最大の玉作工房があった場所

出雲玉作史跡公園内の出雲玉作史跡(国の史跡)から、古墳時代前期から平安時代にかけての玉作工房が約30棟発掘されています。
さらに玉の未製品や玉磨きの砥石(といし)、穴あけ用の錐(きり)などは、数万点もの数が出土。

また、直径約15mの円墳(6世紀後半の築造)である記加羅志神社跡古墳(きがらしじんじゃあとこふん)も公園内にあることから、古墳時代前期から平安時代にかけて玉作りが行なわれていたことが確認されています。

園内の芝生広場には玉作工房や竪穴式住居も復元されるほか、玉作りの道具などの出土品を展示する「松江市立出雲玉作資料館」も併設しています。

近くの花仙山(かせんざん)から碧玉(へきぎょく=ジャスパー)と呼ばれる青メノウなど良質のメノウを産したため、古代に山麓に玉作りの集落が形成されたのです。
出雲地方の玉作り遺跡の大半がここに集中しています。
古代出雲の勾玉や管玉などのアクセサリーは、片側からあけてもう片側へ貫通させる片側穿孔(片面穿孔)と呼ばれる技法が用いられており、関東地方で出土する碧玉製の勾玉も、出雲で製造されたものがあります。

国指定史跡となっているのは出雲玉作史跡公園のある宮垣地区のほか、製鉄遺跡群がある玉ノ宮地区、平安時代編纂の『延書式神名帳』に記載される玉作湯神社が鎮座する宮ノ上地区の合計3ヶ所。

出雲玉作史跡公園
名称 出雲玉作史跡公園/いずもたまつくりしせきこうえん
所在地 島根県松江市玉湯町玉造
関連HP 松江観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR玉造温泉駅(玉造温泉駅入口バス停)から一畑バス玉造温泉行きで3分、史跡公園入口下車、徒歩5分
ドライブで 山陰自動車道松江玉造ICから約4.6km
駐車場 70台/無料
問い合わせ 松江市立出雲玉作資料館 TEL:0852-62-1040
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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