知夫赤壁|知夫里島

知夫赤壁

島根県知夫村、隠岐・知夫里島(ちぶりじま)の西海岸に続く、1kmの荒々しく削り取られた断崖が知夫赤壁(ちぶせきへき)。日本海の荒波に削られた海食崖の高さは50m~200mにおよび、その色彩のすばらしさに目を奪われます。「隠岐知夫赤壁」(おきちぶりせきへき)として国の名勝および天然記念物に指定されています。

赤色は酸化鉄の色

大山隠岐国立公園に属する隠岐・島前(どうぜん)は600万年前に誕生した巨大なカルデラ。
赤壁は外輪山の外壁の一部で、外輪山の山腹に噴出した玄武岩質マグマで形成されています。
元々この場所にあった小さな火山の断面、つまり火口壁というわけです。

赤色に見えるのは火口から高温で溶けたままの溶岩を飛び散らせるようにして噴出したために、その溶岩のしぶきが空気中で酸化したため。
つまりは、赤色は酸化鉄の色なのです。
縞模様になっているのは、何度もくり返した噴火の証(あかし)です。
なかでも昇龍岩と臥岩が見事で、夕陽を受けると岩肌が深紅に輝きます。
昭和10年、国の名勝及び天然記念物に指定され、国立公園の特別保護地区に。

赤壁見学は、火砕丘にある展望所から眺める方法と、来居港から赤壁サンセット遊覧船(貸し切り)を利用する方法がありますが隠岐ユネスコ世界ジオパークのジオサイトにもなっており、知夫里島では必見のスポットになっています。

知夫里島、西ノ島、中ノ島からなる隠岐・島前は、地図を見ればわかりやすいが巨大なカルデラ。
中央火口丘は、西ノ島の焼火山(452.0m)で、火口原の部分(カルデラ内の凹部)は海に没しています。
つまり島前は、カルデラの中央火口丘と外輪山のみで構成されているということに。
大口、中井口、赤灘口と呼ばれる海峡は、外輪山の一部が浸食で海に没したもの。
3つの島の外側が断崖なのは外海に向かってカルデラ外輪山が浸食を受けているから。

知夫里島の海食崖の上は、なだからな草原で、ほとんどが放牧場として利用されています。

名称 知夫赤壁|知夫里島/ちぶのせきへき|ちぶりじま
所在地 島根県隠岐郡知夫村古海
関連HP 知夫里島観光協会公式ホームページ
電車・バスで 来居港からタクシーで30分、徒歩2分
ドライブで 来居港から約8km
駐車場 20台/無料
問い合わせ 知夫里島観光協会 TEL:08514-8-2272/FAX:08514-8-2278
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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