世界文化遺産に登録される石見銀山(島根県大田市)の龍源寺間歩近くにある旧家が高橋家(たかはしけ)。正式名は石見銀山御料銀山町年寄山組頭(としよりやまぐみがしら)遺宅高橋家。山組頭とは鉱山の取締役(谷ごとに任命された山師の代表)で、坑夫の人事や物資の購入など銀山の稼方全般を監督する役職です。
石見銀山の坑夫を管理した山組頭の遺宅
山組頭は、山師の中から2~3名が任命されていましたが現存する山組頭遺宅としては唯一のもので、島根県史跡に指定。
掘り子に年1回配られる大豆4升、麹2升、塩2升を預かって漬け込み「御勘弁味噌」(保養薬の役割も担っていました)として配るのも山組頭の役目でした。
名字帯刀が許され、関所の通行も武士に準じるなどの優遇を受けていたのです。
高橋家は、天明年間(1781年~1789年)に銀山町に住みつき、町年寄山組組頭にまで進んだ家柄で、同時に町年寄なども務めていました。
現存する主屋は、幕末の安政年間(1858年~1860年)に建築されたもので、茶室を設け、付属建物では酒造なども行なっていました。
高橋家からは、江戸時代に採掘された銀や銀を含む鉱物の貴重な標本も発見され、石見銀山資料館に保存されています。
非公開のため外観のみ見学可能。
建物の内部には現在、約270トンの貯水槽が設置され、町並み保存地区の消火栓につながっています。
高橋家 | |
名称 | 高橋家/たかはしけ |
所在地 | 島根県大田市大森町 |
電車・バスで | JR大田市駅から石見交通バス川本線(世界遺産センター行き・大森行き)で28分、大森下車、徒歩40分 |
ドライブで | 山陰自動車道(仁摩温泉津道路)仁摩・石見銀山ICから約7.8kmで世界遺産センター |
駐車場 | 交通規制のため世界遺産センター駐車場(石見銀山駐車場400台)を利用し、路線バスで大森バス停へ |
問い合わせ | 大田市観光振興課 TEL:0854-82-1600/FAX:0854-82-9150 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag