建築は18世紀前半(江戸中期頃)と推測され、佐賀城下に残る最古の町家建築が、佐賀市歴史民俗館・旧牛島家。もともとは佐賀城下の下今宿町(現・佐賀市朝日町3番4号)にあった町家建築で、1854(嘉永7)年の『佐嘉城下町竃帳』(幕末佐賀城下の庶民の「戸籍簿」)によれば、下今宿町で問屋を営む足軽・高楊伊助が居住していました。
佐賀城下に残る最古の町家建築
下今宿町の咾役(おとなやく=宿老)を務めていた足軽の高楊伊助(たかやなぎいすけ)の住宅。
戦後、牛島家の所有となりましたが平成5年度の県道20号の拡張に伴い、佐賀市が購入して現在地に移築復元。
明治23年の『佐賀県独案内』には高楊伊助が営む「煙草仲買商海陸運漕店」として銅版画入りで紹介されています。
大隈重信の邸宅にも近く、大隈重信が愛用した長崎街道名物の煙草「富士の煙」(街道沿いに森永煙草製造所跡があります)などを販売していました。
通りに面した母屋のほか、釜屋と2棟の土蔵と中庭が現存しています。
犬矢来(いぬやらい=軒下の防護柵で、犬や猫などの糞尿よけにも使われました)や持ち送り(壁から突き出した庇などを支える構造物)など町家らしい設えがあります。
佐賀市重要文化財に指定。
佐賀市歴史民俗館は、旧古賀銀行、旧古賀家、旧牛島家、旧三省銀行、旧福田家、旧森永家、旧久富家の7館で構成されています。
佐賀市歴史民俗館・旧牛島家 | |
名称 | 佐賀市歴史民俗館・旧牛島家/さがしれきしみんぞくかん・きゅううしじまけ |
所在地 | 佐賀県佐賀市柳町4-9 |
関連HP | 佐賀市歴史民俗館公式ホームページ |
電車・バスで | JR佐賀駅から佐賀市営バス犬井道行きで8分、呉服元町下車、徒歩2分 |
ドライブで | 長崎自動車道佐賀大和ICから約8.6km |
駐車場 | P2佐賀市歴史民俗館駐車場(50台/無料) |
問い合わせ | 佐賀市歴史民俗館 TEL:0952-22-6849 |
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