佐賀県唐津市厳木町、JR唐津線・厳木駅(きゅうらぎえき)横に残るのが、給水塔。駅舎自体も昭和5年築という木造建築ですが、ホーム横に立つのが、大正時代末というレトロなレンガ造りの給水塔。多久から笹原峠を登り切った蒸気機関車に水を給水した塔です。
大正末に建設されたレンガ造りの給水塔が現存
難読駅としても知られる厳木駅は、明治32年6月13日、唐津炭田から産出される石炭を唐津港へ輸送する目的で設立された唐津興業鉄道(後の唐津鉄道)の駅として開業。
明治35年2月23日、九州鉄道に合併し、九州鉄道の国有化を経て唐津線に。
昭和48年8月28日に9600形蒸気機関車を使って「蒸気機関車さよなら運転」が行なわれ、SLは姿を消しましたが、奇跡的に残されたのが、この給水塔です。
蒸気機関車は、石炭を燃やした熱で水を沸騰させ、発生した蒸気の力を利用して車輪を回すという構造のため、機関室の後部にあった石炭庫の下、水タンクに大量の水を貯めていました。
10km走るのに水1tが必要なほどなので、レンガ造りの給水塔の上部に鋼製の水槽が設置され、高低差を利用して、急速な給水が行なわれたのです。
給水塔の横にはソメイヨシノ、ヤエザクラが植栽され、春はレンガ塔と桜のコラボを楽しむことができます。
厳木駅・給水塔 | |
名称 | 厳木駅・給水塔/きゅうらぎえき・きゅうすいとう |
所在地 | 佐賀県唐津市厳木町厳木 |
関連HP | 唐津観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR厳木駅からすぐ |
ドライブで | 西九州自動車道唐津ICから約16km |
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