静岡県静岡市葵区、井川ダムのダム湖である井川湖の湖畔にある巨大な露座の大仏が、井川大仏(いかわだいぶつ)。井川診療所の歯科医だった佐藤平市郎が、60年間の健康に感謝をこめ4年の歳月をかけて建立した像高11mの大仏で、昭和55年11月1日に開眼。毎年4月と10月に例祭が執り行なわれています。
歯科医・佐藤平市郎が夫婦で造立した大仏
佐藤平市郎は、大正4年、北海道・室蘭の生まれ。
当初は日大の芸術科(現・芸術学部)に学びましたが、歯学科に転じて、歯科医に。
僻地医療を志し、北海道で診療していましたが、昭和50年に請われて井川本村の井川診療所に勤務。
還暦を無事に迎えたことに感謝した佐藤平市郎が、発願して建立した井川大仏。
「四海平等 人類平和・繁栄 一切の恵興を祈念す」が願文で、多くの人に拝んでほしいから、宗派にとらわれない仏像を建立したのです。
しかも造立したのは、芸術科に学んだ才能を生かしたご本人と奥様。
二人三脚で20tものセメントを運び、頭部、胴部、腰部に分けて歯科診療の合間を縫って、2kmの道を通い続けて完成させたのです。
昭和55年8月10日に完成し、11月1日に遠州三山で名高い油山寺(ゆさんじ)貫主・鈴木快存僧正を導師に開眼供養が執り行なわれています。
「像が白いのは、歯をイメージしている」とは、地元・井川本村の人たちの話。
井川大仏 | |
名称 | 井川大仏/いかわだいぶつ |
所在地 | 静岡県静岡市葵区井川 |
関連HP | するが企画観光局公式ホームページ |
ドライブで | 新東名高速道路新静岡ICから約50km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 南アルプスユネスコエコパーク井川ビジターセンター TEL:054-260-2377 |
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