東京都西多摩郡奥多摩町にある「東京の水がめ」と呼ばれるダムが小河内ダム(おごうちだむ)。ダム湖の小河内貯水池は奥多摩湖と呼ばれています。昭和32年11月26日に竣工した堤高148.0m、堤頂長353.0mという巨大なコンクリートダムで、水道専用ダムでは日本一を誇っています。
水道専用ダムでは日本一を誇る
昭和13年11月12日に着工したダム工事ですが、戦時下で中断し、ようやく昭和32年に完成。
ダム湖に沈んだ旧小河内村と山梨県丹波山村、小菅村の945世帯6000人が移転するという大事業でした。
東京都水道局管理するダムで、竣工当時は、水道専用貯水池としては世界最大規模の貯水池でした。
小河内ダムの完成当時(昭和30年代)、東京の水源は、おもに多摩川水系に依存していたのです。
現在、東京都の水源は、ほとんどが河川水で、80パーセントが利根川・荒川水系、17パーセントが多摩川水系で取水しています(多摩川水系は小河内ダム・奥多摩湖、山口貯水池ダム・狭山湖、村山貯水池ダム・多摩湖の3ヶ所)。
小河内ダムの総貯水容量は国内のダムでは21位(1位は徳山ダム)ですが、水道専用ダムでは日本一を誇っています(発電された電気は東京電力へ売却されています)。
ダム堰堤にダム直下を見下ろす小河内ダム展望塔、近くにビジターセンター的な機能を有した「奥多摩水と緑のふれあい館」(売店、レストランもあります)が建っています。
ダム湖に浮かぶ「ドラム缶橋」は、奥多摩湖(小河内貯水池)の誕生で分断された両岸を結ぶためのもので、麦山の浮橋(ドラム缶橋)、留浦の浮橋の2ヶ所が設置されています。
小河内ダム堤頂の道路部で標高は、530m。
奥多摩湖(小河内貯水池)周辺の山々は水道水源林で、林野庁の水源の森百選にも選定されています。
小河内ダムの横、「奥多摩水と緑のふれあい館」とJR青梅線奥多摩駅を結び、旧青梅街道を歩く「奥多摩むかし道」は、人気のハイキングコースになっています(8割は車道歩きですが、交通量は少なく、歩きやすい道です/全長9km、所要3時間〜4時間)。
ちなみにダム堰堤上(天端は自動車通行止)の道は、小河内ダム横の国道411号と檜原村本宿を結ぶ都道205号(水根本宿線)で、奥多摩町と檜原村の境界の小河内峠周辺は、登山道。
つまりは歩いて4時間ほどの部分が点線都道となっています。
小河内ダム | |
名称 | 小河内ダム/おごうちだむ |
所在地 | 東京都西多摩郡奥多摩町原 |
関連HP | 東京都水道局公式ホームページ |
電車・バスで | JR奥多摩駅から西東京バス奥多摩湖方面行きで18分、奥多摩湖下車、徒歩5分 |
ドライブで | 圏央道青梅ICから約33km |
駐車場 | 奥多摩水と緑のふれあい館駐車場(65台/無料) |
問い合わせ | 東京都水道局 小河内貯水池管理事務所 TEL:0428-86-2211 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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