白髭神社(白髭大岩)

白髭神社(白髭大岩)

東京都西多摩郡奥多摩町、奥多摩むかし道として人気のハイキングコースとなっている旧青梅街道沿いの山中にある神社が、白髭神社(しらひげじんじゃ)。社殿の背後に高さ5m、幅20mもの石灰岩の巨岩・白髭大岩(東京都の天然記念物)がオーバーハング状に迫り、神秘的な雰囲気を醸しています。

高麗系渡来人ゆかりの古社が奥多摩の山中に!

白髭神社(白髭大岩)

第三紀石灰岩が、白亜紀泥岩の上に急角度で突き上げた逆断層となった岩で、基部の泥岩部分がえぐられ、結果として巨岩が社殿に突き出しているのは、かつて、多摩川の川床が今よりも遥かに上部にあり、川の浸食で削られたもの。

白髭神社の現在の祭神は、塩土翁神 (しおつちのおきなのかみ=製塩の神としても信仰され、鹽竈神社の祭神として知られる神)。
新羅(しらぎ)系の渡来人が祀った神様でもあり、奥多摩町の白髭神社も祭神を高麗神社(こまじんじゃ/埼玉県日高市)から勧請したもの。
江戸時代には白髭大明神と称していましたが、高麗神社の祭神・高麗王若光(こまのこにきしじゃっこう)は髭髪が真白かったため白髭明神と呼ばれていました。
創建の年代は不詳ですが、高麗郡(高句麗移民1799人を武蔵国に集めて霊亀2年・716年に設置)の渡来人が多摩川を上流へと入り、石灰岩の巨岩を聖地としたとも考えられ、古代はこの白髭大岩そのものが御神体の磐座(いわくら=神が降臨する岩)として信仰されていたのだと推測できます。

国道411号(青梅街道)は白髭トンネルで抜けているので、奥多摩むかし道(旧青梅街道)で到達を(奥多摩湖〜奥多摩駅のほぼ中間です)。
奥多摩むかし道(旧青梅街道)から、脇道にそれ、階段を上った先に社殿と白髭大岩があります。

白髭神社(白髭大岩)
名称 白髭神社(白髭大岩)/しらひげじんじゃ(しらひげおおいわ)
所在地 東京都西多摩郡奥多摩町境470
電車・バスで JR奥多摩駅から西東京バス奥多摩湖方面行きで18分、奥多摩湖下車、徒歩40分。または、JR奥多摩駅から徒歩45分
問い合わせ 奥多摩町観光案内所 TEL:0428-83-2152/FAX:0428-83-2789
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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