東京都江東区亀戸6丁目、堅川河川敷公園内に平成24年8月11日に開園した日本庭園が、三代豊国五渡亭園(さんだいとよくにごとていえん)、幕末の人気浮世絵師、3代・歌川豊国(歌川国貞、通称「亀戸豊国」)が五ノ橋際に住んでいたことに由来して築かれた庭園です。
「かわらぬ恋の池」には太鼓橋が架かる
堅川の暗渠部分を公園化したのが江東区立の堅川河川敷公園ですが、江東区、墨田区を東西に横断する堅川には、隅田川(大川)に近いほうから順に一之橋〜六之橋と橋の名が振られていました。
五之橋があったのは、現在の明治通りで、歌川国貞(うたがわくにさだ)は、五之橋で渡し船の株を持つ材木問屋「亀田屋」に生誕。
歌川豊国の門下として活躍し、「五渡亭」の号は狂歌師・大田南畝(おおたなんぽ/蜀山人)の命名といわれています。
文化4年(1807年)頃から美人画を描き始め、さらに役者絵が大ヒット。
歌川広重との合作『双筆五十三次』では、三代豊国が歌舞伎役者などの人物を描き、広重が風景を描いています。
弘化元年(1844年)、二代目豊国を名乗りますが、同門となる歌川豊重が二代目豊国を襲名していたため、「三代目豊国」、「亀戸豊国」と呼ばれています。
元治元年(1865年)、79歳で死去、墓所は亀戸の光明寺に現存(法名:豊国院貞匠画僊信士)。
三代豊国五渡亭園には、亀戸3丁目のそば店「旬香庵 前野屋」の所有する浮世絵のなかから三代豊国の作品百数十点を借用し、データ化して「三代豊国ギャラリ-」に展示しています。
常時22枚の浮世絵が展示され、季節ごとに浮世絵の展示替えを実施。
亀戸一帯では江戸城の瓦を焼成していたことから、池には鯉600匹が泳ぎ、瓦と鯉をかけて池名を「かわらぬ恋の池」と洒落ています。
「かわらぬ恋の池」には、朱塗りの太鼓橋が架かり、被写体にも絶好。
亀戸にあった銭座では「寛永通宝」が鋳造されていたことから夏には寛永通宝噴水も稼働しています。
三代豊国五渡亭園 | |
名称 | 三代豊国五渡亭園/さんだいとよくにごとていえん |
所在地 | 東京都江東区亀戸6 |
関連HP | 江東区観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR・東武鉄道亀戸駅から徒歩10分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
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