富山県富山市八尾町にある『おわら風の盆』を紹介するミュージアムが八尾おわら資料館。『おわら風の盆』の歴史は、江戸時代前期の元禄15年(1702年)に遡りますが、八尾おわら資料館は、おわら中興の祖といわれる川崎順二邸宅跡に建設された資料館で、瓦葺き屋根、格子戸、漆喰の白壁という八尾の伝統的な町家を再現した建物です。
『おわら風の盆』に関する資料を展示
9月1日〜3日に開催される『おわら風の盆』で、重要な役割を担っているのが唄と楽器を奏でる「地方」です。
地方は唄い手、囃子(はやし)、三味線(しゃみせん)、太鼓、そして胡弓(こきゅう)で、哀調の音色を奏でるのが胡弓です。
胡弓が取り入れられたのは、輪島塗の旅職人・松本勘玄が八尾を訪れた明治30年代のこと。
踊りが付いたのは明治44年、「北陸タイムス(北日本新聞の前身)千号記念」のイベントで、芸者たちが即興で踊ったのが始まりとか。
八尾おわら資料館の展示室には胡弓(こきゅう)や三味線の優雅な音色が流れ、映像展示室には大型スクリーンに「おわらの輪踊り」の様子が臨場感たっぷりに再現されています。
また、初代おわら保存会長で富山県医師会長を務めた川崎順二の資料、衣装なども展示も見応えがあります。
八尾おわら資料館の敷地には昭和46年に建立された「越中おわら発祥の地」碑が立っていますが、ここが私財を投げ売って『越中おわら』を育てた初代おわら保存会長(昭和4年越中民謡おわら保存会の会長に就任)・川崎順二の生家跡だから。
八尾おわら資料館の建つのは東町で、『おわら風の盆』の町流しでも東町支部の衣装がひときわ豪華で、帯も金銀の市松模様なのは、発祥の地・東町のプライドといえるのかもしれません。
名称 | 八尾おわら資料館/やつおおわらしりょうかん |
所在地 | 富山県富山市八尾町東町2105-1 |
関連HP | 富山市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR越中八尾駅からタクシーで10分 |
ドライブで | 北陸自動車道富山西ICから約12km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 八尾おわら資料館 TEL:076-455-1780 076/FAX:076-455-1819 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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