橋杭岩

串本町の東北端の海岸から大島に向かって延長850m、柱状に大小40余りの奇岩が一直線に並んでいるのが橋杭岩(はしくいいわ)。あたかも橋の杭を打ったようなさまからその名があり、弘法大師(空海)と天邪鬼(あまのじゃく)が紀伊大島へ橋を架ける競争をして一夜にして奇岩を立てたという伝説が残されています。

『串本節』にも歌われている奇岩

潮が引くとこんな感じに
波穏やかな日にはこんな景観に

黒潮の激しい浸食にも耐えた不思議な奇岩列は、約1500万年前~1400万年前に地下から上昇したマグマが、熊野層群に貫入した石英斑岩の岩脈。

第3紀層の岩盤が地震で亀裂しマグマが噴出、周囲を覆っていた軟らかい頁岩(けつがん)部分は侵食され、硬質な石英斑岩の岩脈部分だけが断続して残ったため、橋の杭のような不思議な景観が。
岩自体も、「日本の地質百選」の古座川弧状岩脈に含まれています。

岩脈が崩壊して波食棚に散在する漂礫は、宝永地震など巨大地震による津波で運ばれたものなのだとか。
国際的に希少な鳥類であるウチヤマセンニュウの繁殖地にもなっています。

国の天然記念物にも指定され、南紀熊野ジオパークのジオスポットにもなっています。
また日の出の名所としても知られています。
干潮時には岩近くまで接近できますが、潮の干満に細心の注意が必要です。

橋杭岩が見渡せる国道42号沿いの海岸には「道の駅くしもと橋杭岩」があり、展望所も設置されています。
また、串本橋杭海水浴場は、 環境省による快水浴場百選に選定。

橋杭岩近くの国道42号沿いには、串本町姫区の運営する共同湯「弘法の湯」(単純泉)もあるので、温泉ファンは、お見逃しなく。
橋杭岩の最初の大岩の根元から湧く温泉で、泉質はアルカリ性単純泉、源泉温泉27度(浴用は加温)、pH9.5、湧出量毎分17リットル。

橋杭岩の朝焼け
橋杭岩の日の出
串本節
ここは串本 向かいは大島
仲をとりもつ 巡航船
アラヨイショ ヨイショ
ヨイショ ヨイショ ヨイショ

ここは串本 向かいは大島
橋をかけましょ 船ばしを
アラヨイショ ヨイショ
ヨイショ ヨイショ ヨイショ

潮岬に 灯台あれど
恋の闇路は 照らしゃせぬ
アラヨイショ ヨイショ
ヨイショ ヨイショ ヨイショ

あしのショラサン岬の沖で
波にゆられて鰹釣る
アラヨイショ ヨイショ
ヨイショ ヨイショ ヨイショ

大島水谷 かかりし船は
お雪見たさに潮がかり
アラヨイショ ヨイショ
ヨイショ ヨイショ ヨイショ

障子あくれば 大島ひと目
なぜに佐吉は山のかげ
アラヨイショ ヨイショ
ヨイショ ヨイショ ヨイショ

わたしゃ串本 両浜そだち
色の黒いは ごめんなあれ
アラヨイショ ヨイショ
ヨイショ ヨイショ ヨイショ

わしら若いときゃ 津荷まで通うた
津荷のドメキで夜が明けた
アラヨイショ ヨイショ
ヨイショ ヨイショ ヨイショ

潮岬に どんと打つ波は
可愛ショラサンの度胸試し
アラヨイショ ヨイショ
ヨイショ ヨイショ ヨイショ

一つ二つと橋杭たてて
心とどけよ 串本へ
アラヨイショ ヨイショ
ヨイショ ヨイショ ヨイショ


橋杭岩
名称 橋杭岩/はしくいいわ
所在地 和歌山県東牟婁郡串本町くじ野川
関連HP 南紀串本観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR串本駅から熊野交通バス新宮行きで5分、橋杭岩下車、徒歩すぐ
ドライブで 阪和自動車道南紀田辺ICから約75km
駐車場 50台/無料
問い合わせ 南紀串本観光協会 TEL:0735-62-3171/FAX:0735-62-1070
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
橋杭岩

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