白浜の西端に広がる延長2kmの海食崖で、新第三紀層の厚い砂岩の地層(田辺層群)が波の侵食を受けて隆起し、50mもの断崖となったもの。ここにはその昔、漁師たちが行き交う船や魚群を見張った「見壇(みだん)」があり、地名は見壇が三段に訛ったものといわれています。
エレベーターで下れば「三段壁洞窟」が
散策路の先端の見壇の部分には展望台が設けられており、海岸線が一望のもと。
また崖下にはかつて源平合戦で活躍した熊野水軍の舟隠しの場所だったという海食洞「三段壁洞窟」があり、36m下の洞窟地底までエレベーターで降りることができます。
洞窟展望台や洞内からは十像岩や海も眺望。
三段壁洞窟の内部には熊野水軍番所小屋の様子が再現され、瀬戸鉛山鉱山(せとかなやまこうざん)跡などが保存されています。
瀬戸鉛山鉱山は、戦国時代の終わり頃、鉄砲伝来とともに鉛の需要が高まり、鉛の採掘が始まったもの。
三段壁の周辺には鉱穴(まぶあな)と呼ばれる300もの竪穴坑があったといい、江戸時代にも鉛を掘削していました。
「前弧海盆に堆積した田辺層群上部層の厚い砂岩層がつくる高さ50mほどの海食崖」ということで、南紀熊野ジオパークのジオスポットになっています。
三段壁 | |
名称 | 三段壁/さんだんぺき |
所在地 | 和歌山県西牟婁郡白浜町 |
関連HP | 三段壁洞窟公式ホームページ |
電車・バスで | JR白浜駅から明光バス三段壁行きで23分、終点下車、徒歩2分 |
ドライブで | 阪和自動車道南紀田辺ICから約16km |
駐車場 | 町営駐車場(100台/無料) |
問い合わせ | 三段壁洞窟 TEL:0739-42-4495 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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