和歌山県東牟婁郡串本町、吉野熊野国立公園に指定される稲村岬の東に位置する海中公園が、串本海中公園。世界最北限といわれるテーブルサンゴ(クシハダミドリイシ)の大群落がある一帯は、昭和45年に海中公園(現在は海域公園)第1号の指定を受けた場所。海中展望塔で、本州最南端の海中を知ることができます。
「世界最北の大サンゴ群生地」に注目!
沖合140mに設置された海中展望塔からは、水深6.3mの海底を覗くことが可能で、サンゴに群がるクマノミなど、熱帯、亜熱帯の魚類なんと約270種以上、水温の低い時でも約20種もの魚が観察可能です。
サンゴの種類は120種ほどですが、おもに観察できるサンゴは11種です。
串本海域公園を含む串本沿岸海域はテーブルサンゴ(クシハダミドリイシ)群集のある「世界最北の大サンゴ群生地」としてラムサール条約の登録湿地にもなっています(世界の北限、本州最大のテーブルサンゴの群落)。
本来は温帯の海のはずですが、串本は沖合を流れる黒潮によって、赤道付近から暖かく澄んだ海水が大量に運ばれてくるため、熱帯性のサンゴが生育しています。
潮岬の東側、砥崎から田子までの12kmにわたる海岸線に沿った浅海には熱帯のサンゴ礁に匹敵するだけの量のイシサンゴ(ハードコーラル)が海底を覆っているのです。
シハダミドリイシ、ヒラニオウミドリイシ、ハナガササンゴ、オオナガレハナサンゴなど多くの種において、国内最大規模のサンゴ群落となっています。
温帯に位置する高緯度のため、サンゴ礁を形成することはありません。
つまり、「サンゴ礁が形成できない海域にある、世界最北のサンゴの生態系」ということに。
だからこそ、世界的にも貴重な海というわけなのです。
体験ダイビングで海中を楽しみたい場合には、ダイビング施設「串本ダイビングパーク」が併設されています。
「串本海中公園水族館 AQUARIUM」、半潜水型海中観光船「ステラマリス」の運航、海中公園レストラン「アクロポーラ」も営業。
名称 | 串本海中公園(海中展望塔)/くしもとかいちゅうこうえん(かいちゅうてんぼうとう) |
所在地 | 和歌山県東牟婁郡串本町有田1157 |
関連HP | 串本海中公園公式ホームページ |
電車・バスで | JR串本駅から熊野交通バス江住行きか田並行きで約15分、串本海中公園下車すぐ |
ドライブで | 阪和自動車道みなべICから約63km |
駐車場 | 200台/無料 |
問い合わせ | TEL:0735-62-1122 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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