高野山金剛峯寺(こうやさんこんごうぶじ)の西端に位置する高野山山内の正門(総門)が大門(だいもん)。世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産のひとつ。門が築かれたのは平安時代の末で、それ以前は九折谷(つづらおりだに)の旧道に鳥居が建っていました。現在の門は宝永2年(1705年)の再建で、国の重要文化財。
高野山の総門は巨大な仁王像にも注目を
安置される仁王像は、怒りの表情を顕わにする阿形(あぎょう)像が像高546cm、怒りを内に秘めた表情の吽形(うんぎょう)像は558cmという巨像。
寺院内に仏敵が入り込むことを防ぐ守護神としての性格を表わしているのですが、建物とともに国の重要文化財になっています。
仁王像は東大寺南大門の仁王像に次ぐ日本第二の巨像で、江戸中期に活躍した大仏師・運長と康意の作。
門ノ柱には「不闕日日之影向」(日々の影向をかかさずして)、「検知處々之遺跡」(ところどころの遺跡を検知す)という2枚の聯(れん=書画の板)が掲げられていますが、空海(弘法大師)ゆかりの地を巡る信者の側らに「お大師さまは毎日御廟から姿を現され、所々を巡ってはわたしたちをお救いくださっている」という意で、御大師様はいつも傍(かたわ)らにいるという「同行二人」信仰を表現したもの。
大門の脇の大きな鳥居は弁天岳登山口ですが、弁天岳の山頂には空海(弘法大師)が大和の天河弁天社より勧請したという嶽弁才天(だけのべんざいてん)が祀られています。
また大門近くにある龍神口女人堂跡は、女人規制だった時代(明治5年に女人禁制が解かれるまで)に、「高野七口」(大門口、黒河口、不動坂口、龍神口、相ノ浦口、大滝口、大峰口)のひとつ龍神口に築かれた女性のための籠り堂(女人堂)の跡。
大門口女人堂は弁天岳への登山道途中にその跡が残されています。
高野山の総門は巨大な仁王像にも注目を
金剛峯寺・大門 | |
名称 | 金剛峯寺・大門/こんごうぶじ・だいもん |
所在地 | 和歌山県伊都郡高野町高野山132 |
関連HP | 金剛峯寺公式ホームページ |
電車・バスで | 南海高野山ケーブル高野山駅から山内路線バス(南海りんかんバス)大門行きバスで10分、本山前下車 |
ドライブで | 京奈和自動車道紀北かつらぎICから約23km |
駐車場 | お助け地蔵前駐車場(32台/無料) |
問い合わせ | 金剛峯寺 TEL:0736-56-2011/FAX:0736-56-4640 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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