山口県萩市旧松本村地区にある伊藤博文が松下村塾に通ったという伊藤博文旧宅近くに建つのが伊藤博文別邸。明治41年、伊藤博文がハルビン駅で射殺される2年前に、東京府下荏原郡大井村(現・東京都品川区大井3丁目)に建築した別邸の一部を、平成10年、萩市の旧宅横に移築したものです。
東京・大井に建てた別邸の一部を平成10年に移築
明治40年1月、明治憲法制定の立役者である伊藤博文に対し、明治天皇は明治21年6月に大日本帝国憲法草案審議の場として利用した元赤坂仮皇居御会食所(明治14年竣工、明治22年明治宮殿竣功)を下賜。
伊藤博文は大井村に土地を購入し、翌明治41年2月に2万1000円(現在の貨幣価値で換算すると8000万)をかけて移築を完了(当初、伊藤博文は金沢文庫の別邸に移転させようと考えましたが、結果、断念して大井村に土地を購入し移築)。
この下賜された建物を「恩賜館」と名付け、隣接して別邸を建設。
「恩賜館」は、大正7年、明治神宮外苑造成に際して遺族が明治神宮に献納し、現在は明治記念館本館として使われています。
大井村の邸宅は、車寄せのある寄棟造りで、中庭をはさんで向って右に西洋館、左に書院を配し、その奥に離れ座敷、台所、風呂、蔵を備えた広大なものでしたが、このうち、玄関、大広間、離れ座敷の3棟を解体、旧宅隣に移築したもの(品川区の跡地は平成10年にマンションに変貌しています)。
宮大工・伊藤万作の手による樹齢1000年の吉野杉を使った5畳分の一枚板を使った鏡天井の大広間、離れ座敷の節天井の間、シャンデリアが付いた書院などは必見で、まるでパティオのような日本庭園も付随しています。
ガイドが常駐し、施設の説明を実施。
「萩市文化財施設1日券」が利用できます。
隣接して青年時代を過ごした伊藤博文旧宅があるほか、生誕地の光市には、産湯の井戸、平成3年に復元された伊藤博文の生家、伊藤公資料館などがあり、伊藤公記念公園として整備されています。
伊藤博文別邸 | |
名称 | 伊藤博文別邸/いとうひろぶみべってい |
所在地 | 山口県萩市椿東新道1511-1 |
関連HP | 萩市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR東萩駅から萩循環まぁーるバスで、松陰神社前下車、徒歩5分 |
ドライブで | 中国自動車道山口ICから約44km |
駐車場 | 7台/無料 |
問い合わせ | 萩市観光課 TEL:0838-25-3139 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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