「山口の天神さま」と呼ばれる山口県山口市の古社、古熊神社は、南北朝時代の応安6年(1373年)、大内弘世(おおうちひろよ)が京の北野天満宮から分霊を勧請し、山口北野小路に祀ったのが始まり。その後、元和4年(1618年)、長州藩初代藩主・毛利秀就(もうりひでなり)が現在地に遷宮したと伝えられています。
現存する日本最古の「松竹梅」を鑑賞
祭神は菅原道真で、道真の子・菅原福部童子(すがわらのふくべどうじ)を配祀しています。
福部童子は11歳のときに、左遷された父を慕って大宰府へと向かいましたが、延喜2年(902年)8月26日、周防国・山口で夏の疫病にかかり没しています。
現存する本殿、拝殿は室町時代の応安6年(1373年)建立のもので(毛利秀就の時代の遷宮では元々の社殿を解体移築)、ともに国の重要文化財。
拝殿の棟に毛利氏の家紋「一文字三星」が取り付けられています。
本殿正面の3つの蟇股(かえるまた=梁の上にあって上の荷重を支える材)に中央「梅に大内菱」、向って右「松に鳳凰」、向って左「竹に鳳凰」と、それぞれ松竹梅の彫刻が施されており、我が国の建築装飾に松竹梅の組み合わせをとり入れたものとしては最古とのこと。
室町時代、京の都の最先端の文化を大内氏が取り入れたもので、京都にあったはずの松竹梅は応仁の乱で焼失してしまったと推測できます。
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学問の神様・菅原道真を祀っており、毎年11月23日には『山口天神祭』(御神幸祭)が執り行なわれています。
古熊神社 | |
名称 | 古熊神社/ふるくまじんじゃ |
所在地 | 山口県山口市古熊1-10-3 |
関連HP | 古熊神社公式ホームページ |
電車・バスで | JR山口駅から徒歩20分、タクシーで5分 |
ドライブで | 中国自動車道山口ICから約8km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 古熊神社 TEL:083-922-0881 |
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