山形県山形市霞城町、山形城跡(霞城公園)の一画にあるのが、山形県立博物館。地学・動物・植物・考古・歴史・民俗の6部門から成る総合博物館で、舟形町の西ノ前遺跡から出土し、国宝に指定される土偶「縄文の女神」に出会えるミュージアムとして知られています。
第2展示室には国宝土偶「縄文の女神」を展示
昭和46年、明治百年記念事業の一環として霞城公園内に建てられた山形県立の博物館。
常設展示は、第1展示室「豊かな自然とそのめぐみ」、第2展示室「山形の大地に刻まれた歴史」、第3展示室「近代山形 くらしのうつりかわり」、「岩石・鉱物・化石展示」、「体験広場」で、国宝土偶「縄文の女神」があるのは、第2展示室。
第2展示室「山形の大地に刻まれた歴史」には飯豊町上屋地B遺跡で出土した4万年前の石器などが展示される「山形のあけぼの」から、律令制の始まった奈良時代の出羽国の誕生、中世(平安時代末から戦国時代)の武士の動き、そして最上義光(もがみよしあき)以降の藩政時代の城下町の暮らしなどが紹介されています。
出羽三山信仰に関しても詳しく解説されています。
化石類の展示も充実し、昭和53年に最上川河底から発見され、世界的発見といわれた「ヤマガタダイカイギュウ」(山形大海牛=学名Dusisiren dewanaドシシーレン・デワナ)の化石も保存。
ヤマガタダイカイギュウは800万年前の海にすんでいたほ乳類と推測されています。
紅花や藩米を上方に輸送し、上方の文化が流入した最上川舟運。
最上義光の三難所開削(三難所=現・村山市の碁点、三ヶ瀬、隼で、『奥の細道』にも「碁点、隼、三ヶ瀬というおそろしき難所あり」と記載)で舟運が盛んとなり、酒田で西廻航路(北前船)に連絡して大坂(現・大阪)と結ばれました。
そんな最上川舟運に使われた小鵜飼舟の模型や道具、大石田河岸のパノラマ模型や最上川絵図などを展示、「庄内板獅子」や笹野彫の「削り花」などの山形の郷土玩具など展示内容は幅広く、飽きることがありません。
小鵜飼舟は、宝暦9年(1759年)、阿武隈川に派遣されていた今成平兵衛を起用し、最上川に最適な舟として建造されたもの(前方が細く、後ろが狭い独特の形で、舵が取りやすく速度も出るのが特徴)。
当初は本流での使用は禁じられていました。
近代化産業遺産(経済産業省)に認定される旧山形師範学校本館は、山形県立博物館教育資料館となっています。
山形県立博物館 | |
名称 | 山形県立博物館/やまがたけんりつはくぶつかん |
所在地 | 山形県山形市霞城町1-8 |
関連HP | 山形県立博物館公式ホームページ |
電車・バスで | JR山形駅から徒歩15分 |
ドライブで | 山形自動車道山形蔵王ICから約5.7km。霞城公園の北門からアクセスを |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 山形県立博物館 TEL:023-645-1111/FAX:023-645-1112 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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