毎年8月26日~8月27日、山梨県富士吉田市で『吉田の火祭り』が行なわれます。北口本宮冨士浅間神社と境内社(摂社)の諏訪神社の両社による例大祭で、秋田県男鹿市のなまはげ、愛知県稲沢市の『国府宮はだか祭り』などとともに日本三奇祭の一つに数えられ、富士山のお山じまいの祭りにもなっています。
初日が『鎮火祭』、2日目が『すすき祭り』
1日目(8月26日)が『鎮火祭』。
上吉田地区(かつての御師町)の金鳥居(かなどりい)から北口本宮冨士浅間神社にかけた参道(国道139号)で、大松明70本と家々の井桁松明が燃え上がり町は炎に包まれます。
日が暮れて大松明に次々に火が点されると、吉田口登山道に沿った富士山の山小屋でも一斉に松明が焚かれます。
例年は、17:00頃大神輿が北口本宮冨士浅間神社を出発。
18:30御旅所着輿祭(上吉田コミュニティーセンター)、18:40大松明点火
2日目(8月27日)が『すすき祭り』。
氏子崇敬者が「すすきの玉串」を持つことから『すすき祭り』と通称されています。
神輿(みこし)が町中を練り歩いた後、かがり火が灯された神社境内で高天原(たかまがはら)と呼ばれる所を、すすきの穂を持った氏子を従えて7回まわって祭りのフィナーレとなります。
富士山信仰や富士講の習俗なども色濃く反映した祭礼のため、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
例年は、13:30御旅所発輿祭(上吉田コミュニティーセンターを神輿が出発)、15:30金鳥居祭、16:00すすき玉串 、18:00御鞍石祭(上宿会館前)、19:00高天原祭(高天原)、19:30諏訪神社還幸祭、20:00浅間神社還幸祭
富士山信仰と『吉田の火祭り』の関係とは!?
世界文化遺産の構成資産でもある御師住宅(旧外川家住宅)の残る上吉田地区。
金鳥居から北口本宮冨士浅間神社にかけて、かつては富士講の信仰者を迎え入れ、宿坊として、富士山登拝の便宜を図った御師(おし)の町並みが続いていました。
江戸時代の富士講最盛期には86軒の御師の家が軒を連ねていました。
8月26日の『鎮火祭』は、富士山の噴火を鎮める祭(北口本宮冨士浅間神社は、富士山鎮静を目的に創建されています)であり、祭神・木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)が猛火の中で生まれたという故事に基づくといわれています。
つまりは、富士山信仰や、それを支えた富士講(江戸時代までは神仏習合でした)と密接な関係があった祭礼といえるのです。
吉田の火祭り|富士吉田市 | |
開催日時 | 毎年8月26日~8月27日 |
所在地 | 山梨県富士吉田市上吉田5558 |
場所 | 北口本宮冨士浅間神社 |
関連HP | 富士吉田市公式ホームページ |
電車・バスで | 富士急行線田野倉駅から徒歩20分 |
ドライブで | 中央自動車道河口湖ICから約2km |
駐車場 | 臨時駐車場(吉田小学校・吉田西小学校・富士吉田市役所)を利用 |
問い合わせ | 北口本宮冨士浅間神社 TEL:0555-22-0221/FAX:0555-24-5221 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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