2024年8月3日(土)〜8月4日(日)、鳥取県湯梨浜町で『水郷祭』(湖上花火大会)が開催されます。羽衣石城(うえしじょう)落城の悲話に由来する慰霊の行事で、鳥取県の無形文化財指定の「浪人踊り」披露されるほか灯籠流しも実施。JR松崎駅前の東郷湖の湖上に打ち上げられる水郷祭花火は、山陰でも有数の美しさとも。8月3日(土)に1万発、8月4日(日)に1万1000発の計2万1000発の花火を打ち上げ予定。
羽衣石城落城の歴史を秘めた「浪人踊り」
天正10年(1582年)9月、南條元続(なんじょうもとつぐ)は秀吉の鳥取城攻めに味方し、毛利方・吉川元春に羽衣石城を攻められ、東郷湖の湖水が血に染まるほどの死者や行方不明者が続出。
生き残った者は浪人となり、因幡へと逃れました(南條元続は、天正12年に羽衣石城に戻っています)。
その後、浪人たちは、お盆になると密かに城下へと集まり、戦死者の霊を慰めるため一夜を悲しみの踊りで明かしたとか(南條元続の踊り好きを知って、踊り子の姿にさせた配下を城に送り込み、踊りで油断させて城を落とした伝説にちなむとする説、あるいは関ヶ原の合戦で西軍に組んだ南條氏の敗残兵がお盆に集まったとする説もあり定かでありません)。
山口県岩国市、広島県北広島町に伝わった「浪人踊り」
山口県岩国市に伝承する『南條踊り』は、勇猛で知られた吉川元春でも羽衣石城を攻め落とせなかったので、盂蘭盆(うらぼん)の休戦を利用し、踊り子に扮して城内に侵入するという奇策をもって勝利したことを持ち帰ったものと伝えられています。
広島県北広島町の『南条おどり』は、戦で捕えた南條方の武士が、戦死者の菩提を葬うため踊った盆踊りを、警護の吉川方の武士が習い憶え伝えたともいわれています。
岩国市、北広島町ともに、勝利の踊りとして勇壮に踊られているため、湯梨浜町の「浪人踊り」とは趣を異にします。
画像協力/鳥取県
水郷祭(湖上花火大会)|湯梨浜町|2024 | |
開催日時 | 2024年8月3日(土)〜8月4日(日) |
所在地 | 鳥取県東伯郡湯梨浜町旭 |
場所 | 東郷湖畔公園 |
関連HP | 湯梨浜町公式ホームページ |
電車・バスで | JR松崎駅から徒歩3分 |
ドライブで | 青谷羽合道路泊東郷ICから約5.5km |
問い合わせ | 水郷祭実行委員会事務局 TEL:0858-32-0236 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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