愛媛県松山市内を走る路面電車が伊予鉄道松山市内線。松山市駅を起点に松山城の周囲をグルリと回る循環線、そして道後温泉を結ぶ城南線などがあります。古町〜JR松山駅前〜大街道〜道後温泉、松山市駅〜大街道〜道後温泉には蒸気機関車風のディーゼル機関車が牽引する「坊っちゃん列車」も運行。
道後温泉へは「坊っちゃん列車」で!
運行系統は1号線(環状線外回り=松山市駅→JR松山駅前→木屋町→鉄砲町→大街道→松山市駅)、2号線(環状線内回り=松山市駅→大街道→鉄砲町→木屋町→JR松山駅前→松山市駅)、3号線(松山市駅〜大街道〜道後温泉)、5号線(JR松山駅前〜大街道〜道後温泉)、6号線(松山市駅〜本町六丁目)の5系統です。
「坊っちゃん列車」は、夏目漱石が明治28年4月、松山中学(現・愛媛県立松山東高等学校の前身)の教師として赴任し、翌明治29年、熊本に去るまでの間に乗車した軽便鉄道(伊予鉄道は松山〜三津浜間が軌間762mmのナローゲージで明治21年に開業)の蒸気機関車が牽引する機関車と車両をイメージして復元したもの。
小説『坊っちゃん』にも、三津浜で汽船から降りて中学校に行く際の描写で「乗り込んで見るとマッチ箱のような汽車だ。ごろごろと五分ばかり動いたと思ったら、もう降りなければならない。」と記されています。
「坊っちゃん列車」は、全国の路面電車(軌道線)では唯一といえる機関車が牽引する車両(平成13年から運行)。
「乙種内燃車運転免許」を有する機関士が運転しています。
動力はディーゼルですが、汽笛の音色再現、煙や蒸気も模擬再現という凝った造りです。
逆にモハ2100形、モハ5000形は、アルナ車両製造の超低床型LRV(リトルダンサータイプS)です。
レトロな2000形は、かつて京都市電で活躍した車両です。
伊予鉄道松山市内線道後温泉駅前の引き込み線(展示線)には、運行の合間に「坊っちゃん列車」が入線します。
伊予鉄道本社ビル1階に、「坊っちゃん列車ミュージアム」があり、無料で見学が可能。
トクトクきっぷでは、「1Dayチケット」〜「4Dayチケット」まで用意されていますが(いよてつチケットセンター、道後温泉駅チケットカウンターなどで発売)、「坊っちゃん列車」には乗車できません。
「坊っちゃん列車」1乗車、松山城ロープウェイ・リフト1往復、松山城天守観覧券、二之丸史跡庭園入園券がセットになった「松山城らくトクセット券」(道後温泉駅チケットカウンター、坊っちゃん列車乗務員から購入)も発売されています。
全国的にも希少な「ダイヤモンドクロス」
伊予鉄道の郊外線・高浜線(高浜駅〜松山市駅)と伊予鉄道松山市内線(古町駅〜西堀端停留場)が直角で交わる「ダイヤモンドクロス」(平面交差=Diamond crossing)という場所が、大手町駅前停留場近くにあります。
運が良ければ、電車の通過を「坊っちゃん列車」などの路面電車が待つというシーンを眺めることができます。
伊予鉄道松山市内線 | |
名称 | 伊予鉄道松山市内線/いよてつどうまつやましないせん |
所在地 | 愛媛県松山市 |
関連HP | 伊予鉄道公式ホームページ |
問い合わせ | 伊予鉄道鉄道部 TEL:089-948-3323 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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