鳳来寺山

2000万年前〜1500万年前にかけて度重なる火山活動で誕生した火山群の末端に位置する岩峰が鳳来寺山(695m)。ただし山体の底部は砂岩、泥岩の海成層で、火山によってできた地層の一部であって、火山ではありません。古代から鏡岩(屏風岩)に代表される岩肌を露出したその特異な山容で霊山と崇められてきました。

鏡岩(屏風岩)などの奇岩怪石もあって信仰の山に

鳳来寺表参道途中にある胎内くぐり
鳳来寺本堂前からの眺望。最近、ハート型が話題に

特異な山容だったことから、山そのものが信仰の対象となり、修験者の聖地、真言・天台の密教の道場として栄えてきました。
全山がほぼ原生林に覆われ、モミ・ツガを主体とした温帯樹種と、シイ・カシ類やヤブツバキなどの暖帯系の植物が混生。

高さ70m、幅200~250mという松脂岩化(しょうしがんか=断面が松やにのような樹脂状光沢をもつガラス質火山岩化)した塊状の巨大な流紋岩の鏡岩など、変化に飛んだ地形で知られ「日本の地質百選」にも選定されています。
近くには中央構造線も通っています(長篠にはその露頭も)。

コノハズク(愛知県の県鳥)で知られる東海の霊山

コノハズク
モリアオガエル

鳳来寺山は、モリアオガエル、コノハズクなどの棲息地にもなっていて、国の名勝、天然記念物にも指定。
鳴き声から「仏法僧」(ブッポウソウ)と呼ばれるのは、山内に棲息するコノハズクのこと。
4月〜9月の夜間にブッポウソウと鳴くので仏法僧と呼ばれてきました。

山麓から「鳳来寺山パークウェイ」(平成17年7月に無料化・県道門谷豊岡線に)を使えば、山上の鳳来寺山パークウェイ駐車場まで歩かずに到達可能です(山頂駐車場への道路は18:00〜8:00まで通行禁止)。

また表参道は山麓から1425段の石段で鳳来寺本堂に至るもの。
本堂脇から東海自然歩道を使いさらに奥の院を経れば山頂に到達します。

山麓の駐車場から鳳来寺本堂へは600m、徒歩40分、さらに30分で奥の院。
鳳来寺山の山頂(三角点のある瑠璃山はその先)へは奥の院から徒歩8分。
鳳来寺山から東に派生する尾根上、577mピークの直下には鷹打場展望台と呼ばれる絶景の展望スポットもあります(東照宮から900m)。

鷹打場展望台
鳳来寺山
名称 鳳来寺山/ほうらいじさん
Mt. Houraijisan
所在地 愛知県新城市門谷鳳来寺
関連HP 新城市観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR本長篠駅前から豊橋鉄道バス田口行き、鳳来寺山頂行きで8分、鳳来寺下車、徒歩15分
ドライブで 新東名高速道路新城ICから約15km
駐車場 鳳来寺パークウェイ山頂駐車場(180台/有料)
問い合わせ 新城市観光協会 TEL:0536-32-0022
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

鳳来寺

2017年7月3日

鳳来山東照宮

2017年7月3日

 

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