名古屋市役所本庁舎

名古屋市役所本庁舎

名古屋市中区三の丸(名古屋城三の丸)に建つ名古屋市役所。昭和8年築のレトロな本庁舎は、国の重要文化財。愛知県西春日井郡豊山村(現・豊山町)出身の建築家・平林金吾(ひらばやしきんご)の設計。コンペで、見事、屋上に名古屋城天守を模した瓦葺き屋根の塔を組み込んだ「帝冠様式」の作品が当選。

塔屋の屋根の上には鯱(しゃちほこ)が!

名古屋市役所本庁舎

現存の名古屋市役所本庁舎は3代目の庁舎で、昭和天皇御大典事業として昭和8年9月6日に竣工。

外観の特徴は、中央にそびえる高さ53.5mの時計塔ですが、塔の大時計は平林金吾の設計案にはなかったもの。
2層の屋根を配した塔の頂上には、四方にらみの鯱(しゃち)を載せ、名古屋城との調和を図っています。
この鯱は、名古屋のイメージを鮮明に打ち出したいという平林金吾のこだわりで、平林案の採用にあたっても、この鯱が高く評価されています。
近代的なビルにも関わらず、屋根に瓦を載せていることから、外観意匠は、「日本趣味を基調とした近世式」。

平林金吾は、名古屋市役所本庁舎以前にも、大阪府庁舎(現役/大正15年築)を手掛けていますが、国の重要文化財に指定されるのは名古屋市役所(指定名は「名古屋市庁舎」)のみ。
地上5階、地下1階の鉄骨鉄筋コンクリート造り。

玄関ホールの柱や階段手すりには、山口県産の大理石(「小桜」)が使われていますが、国会議事堂の余材を活用したもの。
中央階段手すりに付いた照明器具は、日本における陶磁器研究の第一人者で、自身も陶芸家の小森忍(こもりしのぶ)の芸術的な作品。

庁舎北側の廊下は100mと長く、映画やドラマの撮影でも使われる人気スポット。
議場、貴賓室も昔のままですが、内部の見学はできません。
本庁舎地下には、外来でももちろん利用できる「バランス食堂IKOTTO」があり、その名の通り、栄養、カロリー、塩分量、価格、ボリュームのバランスがいいメニューが並んでいます。

名古屋市都市景観条例に基づく都市景観重要建築物にもなっていて、隣接する愛知県庁本庁舎(国の重要文化財)とともに、名古屋城を取り囲む官庁街のシンボル的な存在になっています。

ちなみに、「帝冠様式」は、昭和初期、伊東忠太、佐野利器、武田五一らによって推進された和洋折衷の建築様式で、名古屋市役所本庁舎のほか、神奈川県庁本庁舎(昭和3年、国の重要文化財)、愛知県庁舎(昭和6年、国の重要文化財)、静岡県庁本館(昭和10年、国の登録有形文化財)などにも採用されています。

名古屋市役所本庁舎
名称 名古屋市役所本庁舎/なごやしやくしょほんちょうしゃ
所在地 愛知県名古屋市中区三の丸3-1-1
関連HP 名古屋市公式ホームページ
電車・バスで 地下鉄名城線市役所駅から徒歩1分
駐車場 周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 名古屋市総務局総務課 TEL:052-972-2106
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
大阪府庁本館

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愛知県庁本庁舎

愛知県庁本庁舎

愛知県名古屋市中区三の丸(名古屋城の三の丸)にあるレトロな庁舎が愛知県庁本庁舎。昭和天皇御大典の記念事業の一環で昭和13年に完成した建物は、隣接の名古屋市役所本庁舎とともに国の重要文化財に指定。頂部に名古屋城大天守風の屋根をのせた、当時流行

 

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日本全国を駆け巡るプレスマンユニオン編集部。I did it,and you can tooを合い言葉に、皆さんの代表として取材。ユーザー代表の気持ちと、記者目線での取材成果を、記事中にたっぷりと活かしています。取材先でプレスマンユニオン取材班を見かけたら、ぜひ声をかけてください!

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