鶴舞公園・噴水塔

鶴舞公園・噴水塔

名古屋市昭和区にある、明治42年11月19日開園の名古屋市最初の都市公園が鶴舞公園(つるまこうえん)。噴水塔は、開園翌年3月16日から開催された『第10回関西府県連合共進会』の際、名古屋開府300年記念会によって建設されたもの。設計は、同じ鶴舞公園内の奏楽堂と同じ、鈴木禎次(すずきていじ)です。

『第10回関西府県連合共進会』で設置の噴水

鶴舞公園・噴水塔

古代ローマ建築のオーダー(柱と梁)のうち、もっともシンプルなトスカナ式オーダーの円柱をめぐらした円堂形式です。
水は最上部まで上げ、8本の突起部から自然に落水させています。
隣接する東大池と前池は、大正3年に築かれたもので、噴水塔の設置された『第10回関西府県連合共進会』にはありませんでした。

昭和48年、地下鉄鶴舞線の工事のため一時解体されましたが、昭和58年、基礎や下地の煉瓦積みを鉄筋コンクリートに変え、当初の姿に復元されています。

名古屋市の文化財、名古屋市都市景観重要建築物等に指定。
NHK連続テレビ小説『虎に翼』(主演・伊藤沙莉)では日比谷公園と東京高裁(背後に見える名古屋市公会堂)という設定で使われています。

関西府県連合共進会は、明治16年に大阪府の主催で第1回が開催された農産物や工業製品の出品・展示が中心となる地方博覧会。
明治43年3月16日〜6月13日に鶴舞公園で開催されたのが『第10回関西府県連合共進会』で、参加府県は北海道・東北地方の県を除く3府28県にも及び、入場者数は263万2748人を数えています(当時の名古屋市の人口は41万人)。

開催の趣旨は「日本全国から多くの人に名古屋に訪れていただき、当地の製品を広く世間に知らしめ、モノづくりの発展に資する」と、まさに当時から名古屋は「モノづくり」の町だったことがわかります。

本館、機械館、特許館、台湾館、林業館、眺望台、名古屋市記念館(迎賓館)、世界漫遊館、観戦鉄道、不思議館、電気館、大阪丸御殿、旅順海戦館、天女館、横田活動写真、大鰐館のパビリオンと、貴賓館、奏楽堂、噴水塔、鈴菜橋などの建築物が配置されました。
出展物の中には、「豊田佐吉氏の織機」もありました。

鶴舞公園・噴水塔
鶴舞公園・噴水塔
名称 鶴舞公園・噴水塔/つるまこうえん・ふんすいとう
所在地 愛知県名古屋市昭和区鶴舞1-1-168
関連HP 鶴舞公園公式ホームページ
電車・バスで JR・地下鉄鶴舞線鶴舞駅から徒歩すぐ
ドライブで 名古屋高速線2号東山線吹上東出口から約850m
駐車場 178台/有料
問い合わせ 名古屋市緑化センター TEL:052-733-8340/FAX:052-733-5350
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
鶴舞公園・奏楽堂

鶴舞公園・奏楽堂

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