日本のケーブルカー 歴史 TOP3

日本のケーブルカー 歴史 TOP3

日本のケーブルカーは、大正時代に山中にある社寺への足として敷設されたものが数多く、最初に創業した生駒ケーブル(生駒鋼索鉄道)も宝山寺(生駒聖天)の参詣用。歴史で2位となる箱根登山ケーブルカーは強羅の別荘地の足として、3位の摩耶ケーブルも摩耶山天上寺への参詣路線として創業しています。

歴史TOP3を紹介

大正7年8月29日に創業した生駒鋼索鉄道(鳥居前駅~宝山寺駅/現・近鉄生駒鋼索線)が日本最初のケーブルカーで、開業の日である8月29日は「ケーブルの日」となっています。

ケーブルカーの歴史は大正時代、山中にある社寺への参詣の足として築かれたのが始まりで、生駒鋼索鉄道も生駒聖天と呼ばれている宝山寺への交通手段として敷設されました。
生駒ケーブルと通称され、今も宝山寺参詣、生駒山登山に活用されています。

第1位 生駒ケーブル(生駒鋼索鉄道)

所在地:奈良県生駒市門前町10-1
開業日:大正7年8月29日
路線:宝山寺線(鳥居前駅~宝山寺駅)=全長948m、標高差146m、最大勾配227‰(パーミル)/大正7年開通
山上線(宝山寺駅~生駒山上駅)=全長1124m、標高差322m、最大勾配333‰/昭和4年開通
軌間:1067mm
内容:日本で唯一の2つのケーブルカーが並ぶ複線区間(正しくは宝山寺1号線・宝山寺2号線の単線並列)で線路は最大4本(行き違いが行なわれる中間地点は見かけ上は複々線に)
ケーブルカーながら、宝山寺線に3ヶ所(鳥居前1号踏切、2号踏切は歩行者専用、鳥居前3号踏切は車も通行可)、山上線に2ヶ所(宝山寺1号踏切、霞ヶ丘1号踏切)の踏切があり、鳥居前3号踏切は、車が横断することもあります

生駒ケーブル

生駒山(奈良県生駒市)に架かるケーブルカーで、近畿日本鉄道生駒鋼索線が正式名ですが一般には生駒ケーブルと呼ばれています。鳥居前駅~宝山寺駅の宝山寺線(全長948m、標高差146m、最大勾配227‰=大正7年開通、)と宝山寺駅~生駒山上駅の山

宝山寺(生駒聖天)

生駒聖天として商売繁盛の御利益で知られる奈良県生駒市の古刹、宝山寺(ほうざんじ)。古来から神聖視された生駒山の山麓にあり、参詣のため近鉄生駒駅と生駒山上を結ぶ近鉄生駒ケーブルの中間駅・宝山寺駅も設置。東京都台東区浅草の待乳山聖天(本龍院)、

生駒山上遊園地

現存する日本最古の飛行塔が、生駒山上遊園地で活躍中!

日本初の民間航空専用空港「東京飛行場」(現在の羽田空港)が誕生したのは昭和6年8月25日で、昭和初期、飛行機での旅は、夢のまた夢という時代でした。生駒山上遊園地(奈良県生駒市)で現役で稼働する飛行塔は、羽田空港誕生以前の昭和4年の設置。戦時

第2位 箱根登山ケーブルカー(小田急箱根鋼索線)

所在地:神奈川県足柄下郡箱根町強羅
開業日:大正10年12月1日/東日本初のケーブルカー
路線:全長1.2km、標高差209m、大勾配は200‰(パーミル)
軌間:983mm
内容:「箱根ゴールデンコース」途中、箱根登山電車の強羅駅(標高541m)と箱根ロープウェーに接続する早雲山駅(同750m)を結ぶケーブルカー
強羅の別荘地開発で居住者の便宜を図り、同時に箱根の周回ルートとして敷設
途中には公園下駅、公園上駅、中強羅駅、上強羅駅の4駅があり、早雲山駅には機械室が設置され、巻上装置で片方のスチールロープ(鋼索)を引き上げると、ロープで結ばれたもう一方のケーブルカーが下がっていき、箱根美術館近くの中間のポイント(分岐器)で車両がすれ違う仕組み
備考:交走式(つるべ式)で、山頂にある運転室で制御するので、運転士はいません
社内では、早雲山駅のロープウェー乗り場がある北側を「ロープ側」、南側を「美術館側」と呼んでいます摩耶ケーブルはやはり

箱根登山ケーブルカー

箱根登山ケーブルカー

神奈川県足柄下郡箱根町強羅にある箱根ゴールデンコース途中の鋼索鉄道(ケーブルカー)が箱根登山ケーブルカー。箱根登山電車(小田急箱根)終点の強羅(ごうら)駅と箱根ロープウェイが発着する早雲山駅を結ぶのが、箱根登山ケーブルカー。標高541mの強

第3位 摩耶ケーブル(こうべ未来都市機構摩耶ケーブル線)

所在地:兵庫県神戸市灘区箕岡通4-3-1
開業日:大正14年1月6日
路線:全長0.9km、標高差312.4m、最大勾配546.5‰(パーミル)
軌間:1067mm
内容:摩耶山天上寺への参詣路線として摩耶鋼索鉄道が開業
摩耶ケーブル駅と虹の駅を結ぶ摩耶山を登るケーブルカーで、虹の駅で摩耶ロープウェーに接続
備考:摩耶ロープウェーとあわせてまやビューラインを形成

摩耶ケーブル

大正14年に創業した歴史あるケーブルカーが摩耶ケーブルで、正式名は神戸すまいまちづくり公社摩耶ケーブル線。摩耶ケーブル駅と山上の虹の駅、高低差312mを5分で結んでいる。山上の虹の駅では摩耶ロープウェーに接続し、全体は「六甲・まや空中散歩」

摩耶山天上寺

摩耶山天上寺

兵庫県神戸市灘区摩耶山町にある高野山真言宗の大本山が摩耶山天上寺(まやさんてんじょうじ)。飛鳥時代の大化2年(646年)、孝徳天皇の勅願でインドの高僧・法道仙人の開基と伝えられる古刹。当初の寺は中腹にありましたが、現在は摩耶山の北摩耶別山(

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ケーブルカー

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