兵庫県神戸市北区の有馬温泉にある古刹、極楽寺(ごくらくじ)。寺伝では推古天皇元年(593年)に聖徳太子が創建したと伝えています。本尊は阿弥陀如来ですが、有馬温泉を大火から守る火除け観音があることで有名。現在の境内は、豊臣秀吉の「湯山御殿」(ゆのやまごてん)の跡。
境内から秀吉の「湯山御殿」が発見!
有馬温泉には以前から「太閤さんの湯殿があった」ということが伝承されていましたが、平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災で倒壊した極楽寺の庫裏(くり)の土台から豊臣秀吉が築いた「湯山御殿」の一部と見られる遺構が発見されたものです(遺構は「神戸市立太閤の湯殿館」として整備され見学することができます)。
これによって、秀吉が築いたという湯殿「湯山御殿」が実際にあったことが立証されたのです。
文禄3年(1594年)、65軒の家屋を強制撤去して、秀吉は自身のための湯治施設として有馬温泉に広大な「湯山御殿」を築きますが、慶長元年(1596年)の慶長伏見地震(完成間近の伏見城天守が倒壊するなど、京・大坂・堺・兵庫(神戸)で甚大な被害を生みました)で倒壊。
慶長3年(1594年)に再建されていますが、結局、秀吉は入浴できずに他界し、徳川幕府は、「湯山御殿」を破却して徳川家にゆかりの極楽寺と念仏寺の境内地にしたのだと推測できます。
現存する極楽寺の堂宇は天明2年(1782年)に再建されたもの(阪神淡路大震災で倒壊した庫裏も天明2年再建)。
厨子 は、徳川綱吉の母・桂昌院の寄進によるもの。
極楽寺 | |
名称 | 極楽寺/ごくらくじ |
所在地 | 兵庫県神戸市北区有馬町1642 |
関連HP | 有馬温泉観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 神戸電鉄有馬温泉駅から徒歩10分、または六甲・有馬ロープウェー有馬駅から徒歩10分 |
ドライブで | 阪神高速道路北神戸線有馬口ICから約3km |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 極楽寺 TEL:078-903-0235 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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