広島県福山市鞆町、北前船(西廻り航路)の寄港地、瀬戸内海舟運の要衝として発展した鞆の浦。西町を中心とした昔町の8.6haが、国の重伝建、福山市鞆町伝統的建造物群保存地区に選定されています。港一帯は狭い路地、茶色の土塀、白壁の家並みなどで構成され、迷宮に迷い混んだような錯覚に陥るほど。
近世に潮待ち、風待ち湊として繁栄した町並みが現存
万葉集にもその名の登場する鞆の浦。
中世から江戸時代中期までに整えられた地割(元禄時代の『鞆町絵図』や『検地帳』に示されてる地割)に、畿内と大陸、そして北前船の交易ルートを結ぶ瀬戸内海屈指の潮待ちの湊として繁栄を今に伝える伝統的な町家や浜蔵が現存し、鞆特有の風情を醸し出しています。
朝鮮通信使も寄港したことで、ゆかりの福禅寺の所蔵品は、ユネスコ「世界の記憶」に登録。
日本遺産「瀬戸の夕凪が包む国内随一の近世港町~セピア色の港町に日常が溶け込む鞆の浦~」にもなっています、
夕暮れ時になると灯りのともる石造りの常夜灯、瀬戸内海の干満に合わせて見え隠れする石段「雁木」などの港湾施設、元禄時代創業の船具屋「澤村船具店」、保命酒の「岡本亀太郎本店」と「入江豊三郎本店」、太田家住宅(鞆七卿落遺跡)、「桝屋清右衛門宅(龍馬の隠れ部屋)」、「鞆の津の商家」、宿泊できるできる「御舟宿いろは」(いろは丸事件談判跡)など歴史的な建造物が小さな港町に300軒もひしめいています。
広島県内の伝統的建造物群保存地区(重伝建)は、福山市鞆町伝統的建造物群保存地区のほか、竹原市竹原地区、呉市豊町御手洗、廿日市市宮島町の合計4ヶ所です。
福山市鞆町伝統的建造物群保存地区 | |
名称 | 福山市鞆町伝統的建造物群保存地区/ふくやましともちょうでんとうてきけんぞうぶつぐんほぞんちく |
所在地 | 広島県福山市鞆町鞆 |
関連HP | 福山市公式ホームページ |
電車・バスで | JR福山駅からタクシーで30分。または、鞆鉄バス鞆港行きで32分、終点下車 |
ドライブで | 山陽自動車道福山東ICから約15km |
駐車場 | 福山市鞆の浦第1駐車場40台/有料)、福山市鞆の浦第2駐車場(20台/有料) |
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