幣舞橋

明治22年に北海道随一という長い木橋が架けられたのが釧路川の河口部に架かる幣舞橋(ぬさまいばし)の始まり。当時は有料で「愛北橋」と呼ばれていました。その後、明治33年、国によって初代の幣舞橋が架橋され、今では旧釧路川に架かる幣舞橋は、釧路のシンボル的存在となっています。霧の多い釧路、ライトアップされた夜は素敵です。

彫刻が配され夜はライトアップが美しい橋

初代の愛北橋は、名古屋に本社を持つ商事会社「愛北物産」が自費で架橋した木造の有料橋(全長207m、幅3.6m)。
渡船だった釧路川に橋ができたので、大いに便利になりましたが、明治31年に橋は倒壊。

明治33年に初代の官設の木造橋(全長203m、幅4.2m)が架けられ、架橋された地名から幣舞橋と命名されました。
明治41年、小樽から釧路の新聞社に招かれた石川啄木が渡ったのは、この初代官設の幣舞橋です。

幣舞は、アイヌ語のヌサ・オ・マイ(nusa-o-mai=幣場の・ある・ところ)に由来します。
幣場とは、神を祀るためのイナウ(木幣)を立てて並べ、祭祀などの儀式を行なう神聖な場所。

全長124m、幅33.8m、現在の幣舞橋は5代目で、昭和51年に誕生したもの。

橋の両側の欄干の上には、それぞれ2体ずつのブロンズ像が立っいて、ライトアップされる夜は、素敵な彫刻公園のようです。
「道東の四季」の名で知られる4体の乙女のブロンズ像は、高さ2.5m。舟越保武「春の像」、佐藤忠良「夏の像」、柳原義達「秋の像」、本郷新「冬の像」で、北国に生きる人々のたくましさが表現されています。

札幌の豊平橋(とよひらばし)、旭川の旭橋(北海道遺産)と並び、北海道の三大名橋に数えられています。

釧路出身の女流小説家・ 原田康子のデビュー作『挽歌』の舞台ともなっています。
また、幣舞橋上流からJR橋下流までの右岸側1.46ha、左岸側2.43haは釧路川リバーサイド緑地として整備されています。
北詰のぬさまい広場に『釧路の夜』歌碑、南詰のぬさまい公園に花時計、出世坂など散策にも絶好のエリアになっています。

春の像《若葉が萌えいずる雪解けの季節》舟越保武
夏の像《さわやかな風を受けて羽ばたく若々しさ》佐藤忠良
秋の像《迫りくる厳しい冬に立ち向かう精神と緊張感》柳原義達
冬の像《寒さと冬をはねのけて春を待ち望む心》本郷新
幣舞橋
名称 幣舞橋/ぬさまいばし
所在地 北海道釧路市大川町・大町・北大通
関連HP 釧路観光コンベンション協会公式ホームページ
電車・バスで JR釧路駅から徒歩15分
ドライブで 釧路空港から約21km
駐車場 釧路河畔駐車場(202台/有料)
問い合わせ 釧路観光コンベンション協会 TEL:0154-31-1993/FAX:0154-31-1994
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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