波崎海洋研究施設

波崎海洋研究施設

茨城県神栖市、鹿島灘の須田浜海岸にある漂砂などの研究施設が波崎海洋研究施設。鹿島灘に突き出した桟橋は、日本一の規模を誇る観測用桟橋です。砕波が起こる海岸に近い海域(砕波帯)での波、流れ、漂砂の物理機構を解明し、漂砂に関連する諸問題に対応する技術を開発する独立行政法人港湾空港技術研究所の施設。

波が砕け、浜に上がるまでの砕波帯を研究する桟橋

海岸に打ち寄せる波は水深の減少にともに波としての形状を保てなくなり、最後には波が砕け、白波となって前進。
波が砕ける場所から、浜に上がる場所までを砕波帯(surf zone/サーフ・ゾーン)と称しています。
漁業生産、生態環境などにとっても、砕波帯は重要な場所ですが、台風などの荒天時の調査ができないこともあって、まだまだ未解明な部分も多くあるのです。

台風などによる荒天時に海岸の底の砂が移動する漂砂は、海岸地形の変化や港湾の埋没を生み出します。
鹿島灘に突き出した全長427mの桟橋(昭和61年運用開始)は、その漂砂などのメカニズムを解明するための観測用桟橋。
台風や波の荒れた日に生まれる漂砂の研究には、この長大な観測用桟橋が必要で、日々の観測を通じて、砕波帯内における波、流れ、漂砂の物理機構を解明し、対処する技術の開発を行なっているのです。
支える橋脚が1本足なのは、環境に変化がないようにとの配慮から。

砕波帯には様々な生物が生息しており、そういった環境面の観測も重要視されているため(ホッキ貝やハマグリなどの二枚貝の生態に関する研究や栄養塩の研究)、海洋生物動態、海岸植生環境、砂浜の有する海水浄化および栄養塩供給機能、飛砂や飛沫の問題などの研究も行なわれています。

波崎海洋研究施設
波崎海洋研究施設
名称 波崎海洋研究施設/はざきかいようけんきゅうしせつ
所在地 茨城県神栖市須田浜地先
関連HP 港湾空港技術研究所公式ホームページ
ドライブで 東関東自動車道潮来ICから約22km
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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