香川県さぬき市長尾名にある香川県立の都市公園が亀鶴公園(きかくこうえん)。宮池に浮かぶ亀島と宇佐神社の鎮座する鶴ヶ山の名をとり、亀鶴公園と名付けられた18.98haの公園。周辺には熊田池、東王田池、中王田池、国下池、野間池など溜池(ためいけ)が各地にありますが、宮池もそんな溜池のひとつです。
細川頼之の命で改修された溜池、宮池
南北朝時代に阿波守護(阿波国の守護大名)で細川頼之(ほそかわよりゆき)は、正平19年・貞治3年(1364年)、八幡池(現在の)の大改修しています。
宇多津を本拠とする細川頼之は、正平22年・貞治6年(1367年)、足利義満を補佐する四国管領(しこくかんれい=室町幕府で将軍に次ぐ職が管領)に就任していますが、阿波と讃岐で地盤を築きあげる過程で、八幡池の大改修を行なっているのです。
宮池の西、鶴ヶ山に鎮座するのが宇佐神社。
宇佐神社と宮池に浮かぶ亀島を結ぶ300mの堤には、見事な桜並木(ソメイヨシノ500本)がありますが、明治40年代に植えられた桜が成長したもの。
東讃きっての桜の名所となっていて、桜の見頃は例年3月下旬~4月上旬(18:00~21:00にライトアップも実施)。
昭和2年8月〜11月に香川新報社(現在の四国新聞社)が香川県内の観光地を対象として、人気投票形式で実施した観光地コンテスト「讃岐十景」でも「古昔より天下に知れ渡った名勝旧蹟のほかに隠れたる歴史的由緒ある勝景絶佳の地」として十景のひとつに選定された景勝地です。
桜の開花期には、宇佐神社で古式ゆかしい『鎮花祭』(はなしずめのまつり)も齋行され、6月初旬には菖蒲園(花しょうぶの里)の10万本の菖蒲が咲き誇り『しょうぶ祭』も行なわれています。
宇佐神社は、承平6年(936年)、豊前国(大分県)の宇佐八幡宮弥勒寺(宇佐神宮)の分霊を勧請して創建と伝わる古社で、長尾一郷の総鎮守。
宇佐神社周辺には7世紀の築造と推定される古墳があり、「宇佐八幡神社古墳群」(25基)、「亀島古墳群」(25基)をあわせて鶴亀古墳群と呼ばれています。
大和朝廷の支配下となった地方豪族の墓で、一帯が古代から拓けた地ということがよくわかります。
隣接する長尾総合公園には温水プールのある「ツインパルながお」、丘の上の「長尾総合公園コテージ(さくらの里)」などもあり、観光拠点にもなっています。
亀鶴公園 | |
名称 | 亀鶴公園/きかくこうえん |
所在地 | 香川県さぬき市長尾名 |
関連HP | さぬき市公式ホームページ |
電車・バスで | JR造田駅からタクシーで10分 |
ドライブで | 高松自動車道津田寒川ICから約8km |
駐車場 | 250台/無料 |
問い合わせ | さぬき市商工観光課 TEL:087-894-1114 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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