真鶴森林浴遊歩道

真鶴森林浴遊歩道

神奈川真鶴町、相模灘に突き出した真鶴岬の大半を覆うのが、松、クスなどの原生林。樹木は海に緑陰を落とし、魚はこの陰に集まるため「魚つき保安林」として保護されています。先端部の森を南北に歩くのが真鶴森林浴遊歩道(全長850m)。遊歩道の入口は、真鶴岬入口バス停から、100mほど歩いた山の神。

松、クスノキ、スダジイ茂る魚つき保安林

真鶴森林浴遊歩道は、標高96mの灯明山山頂近くを通るなど、40mほどの高低差があるので歩き慣れた靴で歩くのが賢明。
真鶴町立中川一政美術館から岬先端部の東西に伸びる歩道が「お林遊歩道」(全長300m)で、番場浦駐車場を接続点に先端の海岸部を歩く番場浦遊歩道(全長450m)、潮騒遊歩道(全長700m/通行不可の時があります)と組み合わせるのもおすすめです。

御林というのは、江戸時代初期の、寛文元年(1661年)から真鶴藩が3年を費やして15万本の松を植栽(江戸時代には立ち入り禁止の御留山)、明治維新後に皇室の御料林となったため(現在は真鶴町有林)御林の名があるのです。
明治37年には、魚つき保安林に指定され、現在でも漁師がクロマツの植栽などを行なっています。
森林を通って滲み出たミネラル豊富な地下水が、プランクトンを育み、豊かな漁場を形成するというプロセスは、世界自然遺産になった知床も、真鶴岬も同じです。
魚つき保安林(日本独自の保安林区分)は全国で5.4万haほどありますが(真鶴岬では35haが魚つき保安林に指定)、歴史的にも真鶴岬の森は、クスノキやスダジイなどの茂る混交林で、好漁場を支えているといわれてきました。

「真鶴半島のクロマツ」は、かながわの名木100選、「真鶴岬」として森林浴の森100選に選定されています。
また、「魚つき保安林と小早船」は、真鶴の漁業伝統として、未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選にも選定。

車利用の場合は番場浦駐車場から「お林遊歩道」を経て真鶴森林浴遊歩道に入るか、真鶴町立中川一政美術館前の石の広場駐車場から「お林遊歩道」を経て真鶴森林浴遊歩道のが近道です。

真鶴森林浴遊歩道
名称 真鶴森林浴遊歩道/まなづるしんりんよくゆうほどう
所在地 神奈川県足柄下郡真鶴町真鶴
電車・バスで JR真鶴駅から箱根登山バス、伊豆箱根バスケープ真鶴行きで20分、終点下車、徒歩5分
ドライブで 西湘バイパス石橋ICから約13km
駐車場 番場浦駐車場(50台/無料、5月〜8月は有料)
問い合わせ 真鶴町観光協会 TEL:0465-68-2500
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
真鶴岬(三ツ石)

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