草千里

草千里

阿蘇山中央火口丘、烏帽子岳(阿蘇五岳/1236.7m)の北麓、直径1kmほどの円形の火口跡(78万5000平方メートル)が草原となったのが草千里ヶ原。夏ならば雨水がたまってできた池の周りには放牧された牛馬が草をはむ阿蘇らしい光景を目にすることができます。阿蘇ユネスコジオパークの草千里ジオサイトにもなっています。

草原と馬という絶景が旅行者に大人気

草千里ヶ浜
草千里ヶ浜 Photo Map

3万年前に形成された2つの火口跡。
西側の池が外側の火口底、東側の池が内側の火口の跡(溶岩ドームが吹き飛ばされた爆発跡で駒立山はその一部)です(国土地理院の地形図を見れば、火口だったことがよくわかります)。

煙を上げる中岳を背景に、放牧された牛や馬が草を食むという牧歌的な風景は、阿蘇谷を代表する絶景(口蹄疫病の発生時などには牛の放牧は自粛されます)。
冬季は一転して一面の雪原に。九州とは思えない広大な雪の原が展開。
また、毎年1月下旬ころには草千里ヶ浜の野焼きが行なわれています。

熊本県道111号(阿蘇パノラマライン)沿いにある「阿蘇火山博物館」で、阿蘇ユネスコジオパークとなった雄大な阿蘇の自然を学ぶことができるほか、「ニュー草千里」(草千里展望レストラン)では食事も可能。
3月上旬〜12月上旬なら「阿蘇草千里乗馬クラブ」も営業し、草原の乗馬も楽しめます。

少し北(米塚方面)に走った標高1100mに位置する草千里ヶ浜展望所からは、中央火口丘群西側斜面から熊本方面などなど、カルデラ西部を眺めることができます。
晴れていれば雲仙火山も眺望できます。

中央火口丘・烏帽子岳

中央火口丘群のひとつ、烏帽子岳には、火口の跡が見つかりません。
烏帽子岳の溶岩流はもっともガラス質で、しかも軽石の噴出が多い噴火だったため、現在の烏帽子岳の表層は軽石が覆っていて風化には弱いという性質があります。
草千里の2つの火口は、この烏帽子岳の側火山。
この千里ヶ浜火口の大活動で、烏帽子岳の火口は原型をとどめないほどに破壊されたと推測できます。
烏帽子岳には草千里側から登山道が伸びており、晴れた日なら比較的楽に山頂に立つことができます。

取材・画像協力/熊本県商工観光労働部(観光経済交流局)観光物産課

草千里
名称草千里/くさせんり
所在地熊本県阿蘇市草千里ヶ浜
関連HP阿蘇市公式ホームページ
電車・バスでJR阿蘇駅から阿蘇山西駅行き九州産交バスで30分、草千里火山博物館前下車すぐ
ドライブで九州自動車道熊本ICから約37km
駐車場300台/無料
問い合わせ阿蘇市観光課 TEL:0967-22-3111
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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