金引の滝

京都府宮津市の金引山の山中、滝馬川(たきばがわ)に懸かる落差40m、幅20mの滝。数条に分かれ、岩肌を滑るように流れ落ちる優美な滝で、右側が男滝、左側が女滝と呼ばれています。京都府では唯一、「日本の滝百選」に選定。下流に白龍、臥龍という2つの滝があり総称が金引の滝となっています。滝壺周辺は夏場の水遊びにも絶好(増水に注意)。

金引の滝周辺は真言密教の霊域

滝壺では水遊びも楽しめます
白龍の滝
臥龍の滝

金引の滝の周辺は、うっそうとした木立で、滝壺近くには不動尊堂が建ち、修験道の聖地だった歴史を物語っています。
滝は6000万年ほど前に誕生した宮津花崗岩(黒雲母花崗岩)に発達する垂直な節理(断層)面に沿って形成されたもの。

金引山山頂の巨岩には題目が彫られ、「題目山」とも呼ばれ、霊峰と崇められてきました。
宮津の名刹で高野山真言宗の如願寺(にょがんじ)の塔頭(たっちゅう)、威性院の寺地だったといい、引山不動明王尊が勧請されるなど、まさに真言密教の霊域だったことがよくわかります。

冬は凍りついた氷瀑の鑑賞スポットとして地元では知られています。
7月の最終日曜の夜には『金引の滝火祭り』が行なわれ、地元青年団、巫女などによる勇壮な火の滝太鼓などが繰り広げられます。

滝の近くに住んでいた悪い赤鬼を神火の矢で射て、滝を業火に変えて赤鬼を退散させたという伝承をもとに始まった祭り。
巫女が火の弓矢を滝に向かって放ちます。

滝までの車道は、幅員が狭く、対向車が来た場合はすれ違いが困難です。
天橋立観光協会では「道の駅 海の京都宮津」からレンタサイクルの利用をアドバイスしています(レンタサイクルで10分)。

『金引の滝火祭り』にはライトアップも実施
金引の滝
名称金引の滝/かねびきのたき
所在地京都府宮津市滝馬
関連HP天橋立観光協会公式ホームページ
電車・バスで北近畿タンゴ鉄道宮津線宮津駅からタクシーで5分、または徒歩40分
ドライブで京都縦貫自動車道宮津天橋立ICから約2km
駐車場5台/無料
問い合わせ天橋立駅観光案内所 TEL:0772-22-8030
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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