びわ湖疏水船

明治維新による東京遷都で沈滞する京都の経済の活性化の狙いで開削された琵琶湖疏水(びわこそすい)。琵琶湖の水を大津で取り入れ、発電、舟運などにも使われた用水の、舟運を復活させたのがびわ湖疏水船。大津〜山科〜蹴上(7.8kmの区間)に運航し、大津、山科、蹴上で乗下船できる仕組み。

琵琶湖疏水の舟運が大津〜蹴上に復活!

旅客12名定員の小型動力船(全長7.50m、船外機付き)で、10ノットほどのスピードで疎水を走りますが、途中には第一トンネル、四ノ宮舟溜、諸羽トンネル、第二トンネル、第三トンネル、橋などもあって異色の体験が可能です。
通常は、大津集合、蹴上解散で、所要は1時間40分。
山科で解散または集合することが可能の便ありますが、できれば通しで乗船するのがおすすめです。

琵琶湖疏水は明治23年の開削後、舟運が行なわれ、明治28年には年間30万人もの人を運んでいます。
その後、道路、鉄道の発達で、昭和26年9月に物資運搬船が運航されたのを最後に、舟運は廃止されています。
その後、琵琶湖舟運の見直し機運が高まり、平成27年に実証実験として16日間の「琵琶湖疏水通船復活」が行なわれ、その成功を受けて、専属ガイドの育成を行ない、平成30年春に本格的な運航(通船)が復活したのです。

びわ湖疏水船
びわ湖疏水船
名称 びわ湖疏水船/びわこそすいせん
所在地 京都府京都市山科区、滋賀県大津市
関連HP びわ湖疏水船公式ホームページ
電車・バスで 地下鉄蹴上駅から徒歩5分で蹴上、京阪電鉄四宮駅から徒歩10分で山科、京阪電鉄三井寺駅から徒歩4分で大津の各乗下船
問い合わせ びわ湖疏水船受付事務局TEL.075-365-7768 FAX.075-365-7757(電話での予約は不可)
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

琵琶湖疏水に点在する扁額に注目!

都が東京に移った後の京都の発展の起爆剤とするため、琵琶湖の湖水を京都市街へと通し、発電、灌漑、さらには物資や旅客の運搬に活用しようという明治初期の一大プロジェクトが琵琶湖疏水建設。レンガや石で組まれた構造物には、明治の元勲など建設に関係した

南禅寺・琵琶瀬疏水

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琵琶湖疏水第1トンネル東口

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南郷洗堰

南郷洗堰

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第二期蹴上発電所(旧発電所)

第二期蹴上発電所(旧発電所)

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蹴上ねじりまんぽ

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蹴上インクライン

蹴上インクライン

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南禅寺水路閣

南禅寺水路閣

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哲学の道・桜

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大津閘門

大津閘門

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