三重県熊野市にある神宮(伊勢神宮)と熊野権現を結んだ巡礼の道で、地元の生活道路としても活用されたのが熊野古道伊勢路二木島峠道・逢神坂峠道。伊勢側(北側)の二木島湾と、熊野側(南側)の新鹿湾(あたしかわん)を結ぶ峠越えの道で、JR二木島駅〜JR新鹿駅の間(4.6km)、3時間ほどのハイキングを楽しむことができます。
伊勢の神、熊野の神が出会う場所、逢神坂
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伊勢の神、熊野の神が出会う場所という意味があるという逢神坂峠(おうかみざかとうげ)。
北側の二木島は、寛文11年(1671年)建立の「鯨三十三本供養塔」(日本最古の鯨の供養塔)が立つなど捕鯨基地(シロナガスクジラ、ザトウクジラ、イワシクジラ、マッコウクジラなどを捕獲、大正時代に衰退)として栄えた歴史を有しています。
石畳が敷かれた峠越えの山道は、今では世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産になってハイキングにも人気です。
JR二木島駅近くの峠道の入口には、「行き倒れ巡礼供養墓」が8基並んだ巡礼供養碑群があり、古の旅の困難さを物語っています。
標高290mの逢神坂峠にはかつては茶屋もありましたが、今ではその面影もありません。
逢神坂峠近くに残る石垣は、イノシシや鹿の侵入を防いだ猪垣(ししがき)で、往時にはこんな山中にも田畑がつくられていました。
JR紀勢本線は、峠道の下を長い逢神坂トンネルで抜けています。
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熊野古道伊勢路 二木島峠道・逢神坂峠道 | |
名称 | 熊野古道伊勢路 二木島峠道・逢神坂峠道/くまのこどういせじ にきしまとうげみち・おうかみざかとうげみち |
所在地 | 三重県熊野市二木島町・新鹿町 |
関連HP | 三重県立熊野古道センター公式ホームページ |
問い合わせ | 三重県立熊野古道センター TEL:0597-25-2666/FAX:0597-25-2667 |
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