愛宕山横穴墓群

愛宕山横穴墓群

宮城県仙台市太白区、広瀬川に架かる愛宕大橋の南に位置する横穴墓が、愛宕山横穴墓群。青葉山丘陵東端部の斜面を利用して築かれた合計33基の横穴が確認されており、7世紀後半〜8世紀前半(古墳時代終末期〜奈良時代)の横穴墓群だと推測されています。そのうちの1基は装飾古墳です。

33基の横穴墓のうち、1基は装飾古墳

仙台平野では、7世紀初頭(古墳時代終末期)から横穴墓群の造営が始まり、7世紀中頃から後半にかけてピークを迎えています。
愛宕山横穴墓群の南東1.5kmにある郡山遺跡(こおりやまいせき=仙台郡山官衙遺跡)は、同時代の7世紀中葉〜8世紀前葉に築かれた官衙(かんが=古代の地域政庁)の跡で、一帯が大和朝廷の陸奥国経営の重要拠点とも推測されています。

愛宕山横穴墓群で、1基のみの装飾古墳は、玄室奥壁に円文を基調とする文様が赤色顔料(ベンガラ)を用いて描かれ、埋葬施設の玄室(げんしつ)からは刀子(とうす=古代の小刀)と5体分の人骨が出土しています。
装飾古墳が築かれた年代は、横穴墓入口の羨道(せんどう=玄室と外部とを結ぶ通路)から出土した土師器坏から7世紀後半〜8世紀初頭と推定されています。

隣接して青葉電気工業発電所跡、仙台愛宕下水力発電所導水トンネル跡が廃墟のように存在しています。

愛宕山横穴墓群
名称 愛宕山横穴墓群/あたごやまよこあなぼぐん
所在地 宮城県仙台市太白区向山4丁目
関連HP 仙台市公式ホームページ
電車・バスで 仙台地下鉄愛宕橋駅から徒歩15分
問い合わせ 仙台市教育委員会文化財課 TEL:022-214-8892/FAX:022-214-8399
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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