奈良県磯城郡川西町にある墳丘長200mという巨大な前方後円墳が、島の山古墳(しまのやまこふん)。馬見古墳群(うまみこふんぐん)の1基で、川合大塚山古墳(河合町川合/墳丘長215m)などとともに北群を構成しています。国の史跡、そして出土品は国の重要文化財に指定。
平成8年の発掘調査時の出土品は、国の重要文化財に
盾形の周濠を含めると全長は265m、幅175mという巨大な古墳。
築造時期は4世紀末~5世紀初頭で、この時期の古墳としては最大規模のもの。
同じ北群の川合大塚山古墳とは古墳の規格・形状が似ているので、その関係性も推測できます。
被葬者に関しては、奈良盆地東南部の大和古墳群(おおやまとこふんぐん=オオヤマト古墳集団)の首長の系譜に連なるという見解と、葛城(かずらき)地域の首長系譜と推測する考えに分かれています。
平成8年に行なわれた奈良県立橿原考古学研究所の調査で、前方部頂の埋葬施設に粘土槨(ねんどかく=安置された木棺を粘土で覆って埋め戻した埋葬施設)が検出され、棺外には滑石製勾玉、臼玉、管玉、琴柱型石製品など2500点、棺上粘土からは車輪石80、鍬形石(くわがたいし=巻き貝を加工した腕飾)21、石釧(いしくしろ=石でできた腕輪状のもの)32、鉄小刀5、棺内から碧玉製合子(ごうす=蓋のついた小さな容器)3、銅鏡3、大型管玉5、竪櫛11、首飾り1、手玉1が見つかるなど、多数の副葬品が出土しています(出土品が重要文化財に指定)。
後円部はすでに盗掘されており、その際に散逸したと思われる遺物の一部は、アメリカの博物館にも展示されています。
馬見古墳群には、中央群に巣山古墳、新木山古墳、ナガレ山古墳、佐味田宝塚古墳、南群に築山古墳、新山古墳、狐井城山古墳、コンピラ山古墳、狐井塚古墳、そして北群に川合大塚山古墳、島の山古墳などがあります。
島の山古墳 | |
名称 | 島の山古墳/しまのやまこふん |
所在地 | 奈良県磯城郡川西町唐院443-1 |
電車・バスで | 近鉄但馬駅から徒歩25分 |
問い合わせ | 川西町教育委員会 TEL:0745-44-2684/FAX:0745-43-3245 |
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