本州中央部を東西に分断する大地溝帯「糸魚川-静岡構造線」(フォッサマグナ)。糸魚川市の美山公園にある奴奈川の郷(ぬなかわのさと)・ヒスイの園に建つ博物館「フォッサマグナミュージアム」では、このフォッサマグナに関する資料や、糸魚川で産出した約4億年前のヒスイ、岩石、世界各地で産出された鉱物、隕石など、さまざまな石を展示。
フォッサマグナから日本列島の誕生の秘密を学ぶ
糸魚川は日本最大のヒスイ産地。縄文時代前期から始まるヒスイ文化は、世界最古のヒスイ文化でもあるのです。
そしてドイツ人地質学者・ナウマン博士が発見したフォッサマグナ(ラテン語・Fossa magna=大きな溝)。
糸魚川静岡構造線を西縁、柏崎千葉構造線を東縁とする大きな溝です。
「フォッサマグナミュージアム」では、フォッサマグナが、日本列島の誕生の秘密を解き明かしてくれるのです。
常設展示室は、(1)魅惑のヒスイ、(2)糸魚川大陸時代、(3)誕生日本列島(フォッサマグナシアター、日本地質学の父ナウマン博士)、(4)変わりゆく大地、(5)魅惑の化石、(6)魅惑の鉱物の6室で、フォッサマグナシアターは床と壁が一体となった迫力ある映像が自慢となっています。
魅惑の化石コーナーでは、中生代白亜紀の草食性恐竜のウンコの化石も展示。日本の名前がついた奇妙な形のアンモナイト「ニッポニテス」は必見です。
常設展示室を一巡すれば太古の地球の様子や日本列島誕生のプロセスがよくわかります。
ジオパーク情報コーナー、ミュージアムショップ、石の庭などを併設。
まずは、フォッサマグナミュージアムを訪れ、その後、フォッサマグナパークで実際のフォッサマグナの露頭を見学するのがおすすめです。
ドイツの地質学者、ハインリッヒ・エドムント・ナウマン(Heinrich Edmund Naumann/1854年〜1927年)は、明治政府に招聘され明治8年〜明治18年の間、日本に滞在。東京帝国大学(現・東京大学)地質学教室の初代教授。明治8年頃の日本には伊能忠敬の測量による海岸図しかなく、等高線すら書き込まれていませんでした。そんな時代に地形図の作成し、地質調査を行なっています。
後年、『日本列島の構造と起源について』(Über den Bau und die Entstehung japanischen Inseln)を著し、フォッサマグナの存在を世に提案紹介しました。
フォッサマグナミュージアム | |
名称 | フォッサマグナミュージアム/ふぉっさまぐなみゅーじあむ |
所在地 | 新潟県糸魚川市一ノ宮1313美山公園 |
関連HP | 糸魚川市公式ホームページ |
電車・バスで | JR糸魚川駅からタクシーで10分 |
ドライブで | 北陸自動車道糸魚川ICから美山公園方面に2km |
駐車場 | 100台/無料 |
問い合わせ | フォッサマグナミュージアム TEL:025-553-1880/FAX:025-553-1881 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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