倉敷美観地区(倉敷市倉敷川畔伝統的建造物群保存地区)

倉敷美観地区(倉敷市倉敷川畔伝統的建造物群保存地区)

岡山県倉敷市本町・東町一帯、江戸時代後半以降を中心とする、本瓦葺塗屋造りの町屋と土蔵造りの蔵などを中心とした町並みが、倉敷美観地区(倉敷市倉敷川畔伝統的建造物群保存地区)。備中松山城の玄関港として、備中国内から米や物資が集積して発展した天領・倉敷を象徴するエリアです。

都市部の町並み保存のさきがけとなった地区

倉敷美観地区(倉敷市倉敷川畔伝統的建造物群保存地区)

倉敷美観地区(倉敷市倉敷川畔伝統的建造物群保存地区)の町割りは江戸時代の名残りを今にとどめ、倉敷川沿いに土蔵が並ぶ一帯は、昭和20年代から町並みの保存と修復が唱えられた町並み保存の先駆的な場所。
国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、倉敷美観地区と呼ばれています(地区の名前は昭和43年に制定された倉敷市伝統美観保存条例に由来)。
中核的なエリアは、伝統的建造物群保存地区(第一種美観地区)で、15.0ha、伝統美観保存地区(第二種美観地区)が6.0haで、合計21.0haという広大なエリアです。

かつては舟運で栄えた川沿いに柳並木が続き、なまこ壁の土蔵群や本瓦葺きの町家が並ぶ観光の中心地で、近年では外国人観光客も多数訪れています。
昭和5年築、日本最初の西洋美術館である「大原美術館」、明治21年に代官所跡地に建てられた旧倉敷紡績工場の建物を再生した「倉敷アイビースクエア」(経済産業省の近代化産業遺産)もエリア内にあります。

歴史的建造物としては、国の重要文化財に指定の旧大原家住宅、昭和3年築の大原家別邸「有隣荘」(通常は非公開)、国の重要文化財「井上家住宅」、登録有形文化財の旧倉敷町役場「倉敷館」(現在は休憩所などに活用)などがあるほか、倉敷民藝館、日本郷土玩具館、倉敷考古館などミュージアムも充実。

4月~9月は日没~22:00、10月~3月は日没~21:00の間、ライトアップを実施。
「天領のあかり・くらしき」と名付けられた照明デザインナー石井幹子監修の倉敷美観地区夜間景観照明。
白壁をほんのり照らすだけという歴史的な景観の雰囲気を壊さない控えめな照明となっています。

倉敷美観地区(倉敷市倉敷川畔伝統的建造物群保存地区)
倉敷美観地区(倉敷市倉敷川畔伝統的建造物群保存地区)
倉敷美観地区(倉敷市倉敷川畔伝統的建造物群保存地区)
名称 倉敷美観地区(倉敷市倉敷川畔伝統的建造物群保存地区)/くらしきびかんちく(くらしきしくらしきかはんでんとうてきけんぞうぶつぐんほぞんちく)
所在地 岡山県倉敷市中央
関連HP 倉敷市公式観光サイト
電車・バスで JR倉敷駅から徒歩15分
ドライブで 山陽自動車道倉敷ICから約5km。または、瀬戸中央自動車道早島ICから約4km
駐車場 美観地区南駐車場(177台/有料)、美観地区東駐車場(148台/有料)、倉敷市中央駐車場(175台/有料)などを利用
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
大原美術館

大原美術館

岡山県倉敷市の倉敷美観地区に建つ、日本初の私立西洋近代美術館が大原美術館。大原財閥の大原孫三郎が、画家・児島虎次郎に委託して収集したコレクションが中心(児島虎次郎は、昭和4年、死去)。昭和5年の創立当初からの最も古い建物である本館は、ギリシ

有隣荘

有隣荘

岡山県倉敷市にある実業家・大原孫三郎(おおはらまごさぶろう)が家族で暮らすために建てた大原家の別邸が、有隣荘。大原家はもともと大地主で、明治時代には紡績業でも成功を収め、倉敷の人材育成や町並み整備に貢献しています。病弱な妻のため「家族のため

倉敷民藝館

倉敷民藝館

大原總一郎の尽力で生まれた岡山県民藝協会が昭和23年に、岡山県倉敷市の倉敷美観地区に開館した民藝品の展示館が倉敷民藝館。旧庄屋植田家の江戸時代後期築という米蔵3棟を再生して、1万5000点ほど収蔵する民藝を、1年に3回の展示替えで毎回800

日本郷土玩具館

日本郷土玩具館

岡山県倉敷市、白壁の土蔵が軒を連ねる倉敷美観地区に溶け込むようにたたずむ昭和42年に開館した博物館が日本郷土玩具館。江戸時代の米蔵、呉服商の商家を再生したもの。江戸時代から昭和初期に全国各地で作られた郷土玩具4万点を収集、4つの展示室で3万

倉敷考古館

倉敷考古館

岡山県倉敷市にある吉備地方の遺跡を中心に、瀬戸内海一帯から発掘された石器や土器などの出土品を時代順に展示する博物館が倉敷考古館。倉敷考古館は、昭和25年の開館以来、古代吉備を代表する数々の遺跡の発掘調査を手がけ、調査研究を進めてきた施設です

井上家住宅

井上家住宅

岡山県倉敷市、倉敷のなかでも昔ながらの雰囲気が色濃く漂う本町通り沿いにある町家が、井上家住宅。倉敷美観地区(倉敷市倉敷川畔重要伝統的建造物群保存地区)に現存する町家としては最古のものとされ、国の重要文化財にも指定。江戸時代には、年寄り役、百

倉敷春宵あかり

第17回倉敷春宵あかり|倉敷市|2024

2024年3月9日(土)~3月31日(日)18:00〜21:00、岡山県倉敷市で『第17回倉敷春宵あかり』が行なわれます。倉敷川、本町筋、浦路地周辺、新渓園など文化の香り漂うエリアを温かくて優しい灯りで演出するもの。期間中は「影絵あかり」な

倉敷美観地区・今橋

倉敷美観地区・今橋

岡山県倉敷市、倉敷美観地区(倉敷市倉敷川畔伝統的建造物群保存地区)、大原美術館前の倉敷川に架かるアーチ石橋が、今橋。大正15年5月22日の皇太子(後の昭和天皇)岡山県行啓に合わせて架橋されたもの。よく見ると菊の御紋が付いています。川面に映る

倉敷館

倉敷館

岡山県倉敷市、倉敷美観地区(倉敷市倉敷川畔伝統的建造物群保存地区)を流れる倉敷川の中橋前、倉敷民藝館に隣接して建つのが、倉敷館。大正5年に倉敷町役場として建てられた木造2階建て、下見板貼りの白い洋館(擬洋風建築)で、現在は観光案内所として再

くらしき川舟流し

くらしき川舟流し

岡山県倉敷市、倉敷川を取り囲む水辺景観の美しさから近年では外国人観光客にも人気の倉敷。倉敷美観地区を流れる倉敷川はかつては舟運で栄えた川ですが、その歴史を今に伝えるのが、くらしき川舟流し。倉敷館前で乗船し、今橋と高砂橋の往復で所要は20分ほ

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ